読了。

図書館をぶらっとして、表紙が素敵だったので手にとってみた。

梶よう子氏の作品は複数読んでいたと思ったが、2013年に「お伊勢ものがたり 親子三代道中記」を読んだだけだった。

ブログで読書記録をすると、検索できて便利。

 

墨の香  (著)梶よう子

 

物語に、水野忠邦の天保の改革の記述があるので1841年くらいが舞台。

主人公は、女性書家の岡島雪江。

離縁されたのをきっかけに、実家で書の教室を始める。

 

父親は隠居して、武蔵国都筑の知行地で農作業を堪能する生活。

母親の吉瀬は、雪江の弟である当主の新之丞が身を固めるまで屋敷に残るということで別居状態だが、芝居や寺社などに実によく出かける明るい感じの女性。

 

弟の新之丞は、「奥右筆」という役職で、重要な文書の記録、作成をする書記官らしい。つまり、岡島家は代々、書によって生計を立てており、もちろん書の腕も素晴らしいようだ。

又、新之丞は、勤めに出る時には、ずらりと「出待ち」の若い女性が立つという・・・「イケメン」の設定である。

 

物語は、雪江の筆法指南所の生徒たちや、書の師である巻菱湖をめぐる出来事、元夫の森高章一郎が巻き込まれた事件など、次はどうなるんだろうとページをめくるのが急がれた作品。

 

又、雪江の母・吉瀬が実に「お出かけ」好きで、その度に美味しそうなお土産を買って帰る。

ある日は、

「天神前の船橋屋のくず餅をお土産に買ってくるわ」と亀戸天神に出かける。

 

・・・良いなあ。私も行きたい。

 

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今日のおやつ。

先日、伊藤千穂氏の個展に神楽坂を訪れた。

そのときにオシャレな「菓の子や」さんというお店を発見して、求めた。

 

 

「栗抹茶」という焼き菓子。和洋折衷という感じ。

栗と抹茶の味が濃厚で美味しかった。

 

矢島操氏のカキオトシの汲み出し。

岡晋吾氏のお皿、落合芝地氏の椨の輪花盆。

 

矢島操氏は、いつか抹茶茶碗を求めたい!憧れ。