10月20日に訪れた「動物の絵」展その1の続き

 

「秋叢戯虫」(しゅうそうぎちゅう) 小寺稲泉 大正時代-昭和時代(20世紀前半)個人蔵


虫と蛙の大名行列を描いたもの。描かれている虫や蛙の表情が可愛い。


「十二支図」 長沢蘆雪 江戸時代中期(18世紀後半)  摘水軒記念文化振興財団所蔵

十二支を描いた図で、上部に大きな竜が描かれ、他の干支の動物は「真面目」そうなのだが、犬が・・・子犬が可愛いすぎる!虎のモフッとした尾をお腹の上にのせて、何気なく存在しているところがニクい。後ろ姿で描かれている子犬の足(!)も可愛い。

「月に波兎図」 狩野栄信 江戸時代後期(19世紀前半) 個人蔵

3幅で構成されており、 左は茶色のウサギ、真ん中は白い満月、右が白いウサギ、それぞれ波上に描かれている。

図録に「水色がかわいいポイント」と書かれていたとおり、この波の水色が素敵。

この波の色がとても綺麗な淡い水色で、どこかでこれに似た色を見たことがある・・・と調べて見ると、2020年の山種美術館「竹内栖鳳《班猫》とアニマルパラダイス」展で展示されていた守屋多々志「波乗り兎」の背景の海の色!

実物は、絵はがきや図録の色とだいぶん違うと思う。

「鶏図」 伊藤若冲  江戸時代中期(18世紀後半) 個人蔵

2羽の立派な鶏。1羽は後ろ向き、1羽は座ってトンボを見上げている。

何を考えているか想像すると楽しくなる。・・・いや、何も考えてないかも・・・。

「鯉魚図」 円山応挙 天明元年(1781) 個人蔵

 

図録に「リアルでかっこいい」と書かれており、そのとおり!と思った。

「径」 小倉遊亀  昭和41年(1966) 東京藝術大学所蔵

日傘を差して買い物籠を持った母親、その後ろに日傘を持ち上げて持ち手に袋を引っ掛けている女の子、その後ろに大きな柴犬。

女の子の表情は腕で隠れて見えないが、なんだか穏やかで楽しそうな雰囲気。

小倉遊亀は、テレビ番組「新美の巨人たち」で取り上げられていて興味を持っていた。

東京国立近代美術館で他の作品を見たことがある。

 

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府中市美術館「名物」のワークショップコーナー。
今回は、「開館20年記念 アニバーサリースタンプで作るメッセージカード」である。

 

いつもは2楷のロビーだが、今回は作品が展示されており、1階に設営されていた。

 

 

上の絵は、「鳥獣略画式」 鍬形蕙斎(くわがた けいさい) 近代  個人蔵

図録に「近年切手の図柄にもなった大人気の絵手本」とあった。

え?!と調べて見ると2019年7月に発売の「動物シリーズ第2集」!!

えええっ。全く気がつかなかった。欲しかったなあ・・・・。とてもユーモラスな特殊切手である。

郵便局に行ったら、特殊切手のチェックは怠ってはならない、と思った。

 

 

これは円山応挙の「雪中狗子図」の部分で、後期展示!

本展覧会の最後に子犬の絵を集めたコーナーがあり、なんとなんと応挙の作品が5点も。
解説パネルに「応挙の子犬はどことなく知的で、風情の分かる犬、という感じがします」とあった。なるほど。

一方、弟子の長沢蘆雪の描く子犬は、とにかく可愛く、無垢で幸せそうな感じで、応挙の子犬とはちょっと違う感じだ。

 

さて、メッセージカードを作ってみた。

大きな紙は試し押し用だ。

カードの表紙は、「鳥獣略画式」にした。

 

美術館で図録を購入すると、特製の「徳川家光 木兎図」シールが頂けた。