府中市美術館に行ってきた。

 

 

へそまがり日本美術」展である。

看板右にもある伊藤若冲の作品が数点展示されるというのも魅力だが、

左側の徳川家光による、まるで絵本の挿絵かと見まごうほどカワイイ兎ちゃんも気になる。

 

 

大変立派な建物である。

 

 

ロビーまで撮影可。

 

 

記念撮影コーナーまである。

 

展覧会は、とても良かった。

展示のセレクトが絶妙。

そして、解説のプレートが巧みというか何というか、ぐっと読み入ってしまいたくなる内容であった。

 

展示リストに印をつけた作品が多いので、一部のみ記す。

 

断臂図」惟精宗磬(早稲田大学會津八一記念博物館蔵)

 自分の腕を切り落として達磨に入門を乞う慧可を描いたもの。同じシーンを描いたものとして国宝の雪舟「慧可断臂図」があるが、慧可の表情がまるっきり違う。・・・本当に自分の腕を切り落としたのか?と思うような、まあ、困った顔なんだが「トホホ」という雰囲気なのだ。真剣な場面なのに、思わずゆるい笑いがでるような雰囲気に解説のプレートでは「もしや禅の世界の自虐ネタでだろうかと、おかしな想像をしたくなる」とあった。

 

「狗子図」長沢蘆雪(摘水軒記念文化振興財団(府中市美術館寄託)蔵)

「時雨狗子図」円山応挙(府中市美術館蔵)

 この2つは「比べてみよう」と示され、並べて展示。

説明のプレートに応挙の犬と比べて蘆雪の犬は、形がゆるい、とか雰囲気が寛ぎすぎなどと描かれており、

なるほど、並べてみると違いがよく分かる。

蘆雪の犬は、師である応挙の犬とそっくりだと思っていたが、うむうむ。やっぱり「ゆるさ」からくる「モフモフ」感が強い。

 

「十二ヶ月花卉図押絵貼屏風」中村芳中(個人蔵)

 公式図録に、「きれい」で圧倒し「ゆるさ」で和ませる と紹介されていた。全くそのとおりである。

中村芳中、要チェック。注目したいと思った。

 

公式図録は一般の書店やAmazonでも購入できる。 ※私は美術館で購入。

 

この図録も個性的である。

一般的な図録は、絵画がずらずら・・・と掲載されており、その後に解説が掲載されているように思うが、

本書は、絵画と解説が同じページにあり、これも良いなと思った。

図録というよりも、一般的な解説書というイメージか。

 

さて、絵画の鑑賞のほかにも楽しい仕掛けがあった。

下の写真の白い「探検隊ワークシート」のクイズに挑戦すると、その右側のポストカードがもらえる。

子ども向けのイベントらしいが、大人も参加できる。ちなみに1人1枚。ポストカードは私と同行者の分である。

 

 

左のしおりは、掛け軸のデザインの紙に、判子を押して作る。

判子は5~6種類くらいあったか。

「へ」の落款印も用意されていた。

 

そして、ポストカードの下はチケット。

2回目に行くときに持って行くと半額になるとのこと。

大幅な展示替えがあるので、ぜひ、行きたい。