政府のワクチン接種推進政策に疑問を呈してきた京大の宮沢准教授が大学から「追い出される」そうだ。

 

そういえば、最近はcorvidについても全く報道がなされていいない。

 

いったいあの狂騒は何だったのだろう。なにもなかったようだ。しかしこの一連の騒動をとおして明らかになったのは、報道しない自由を享受するメインストリームメディアと学会のおぞましさだ。というわけで、久しぶりに、掛谷氏の著作を読んでみた。

 

本書の肝は、第一章「新型コロナをめぐる学者のウソ」。ここでは、前著「学者の暴走」で取り上げられた新型コロナの起源についてその後の進展が取り上げられている。結局のところ、アメリカの補助金で運営されていた武漢の研究所がその発端であったという説が、欧米では主流とのこと。ここにはアメリカの学会とワクチンを製造する医薬品業界がからんでおり、真実の報道はなされていない。アメリカの官僚と業界そして学会がべったり癒着しているというお定まりの構図だ。

 

これは日本でも同じ。ワクチンには感染防止効果はあまりないということ、並びに副作用のリスク等は、きちんと報道されることはなく、接種を前提として打ち出された様々な諸施策のハチャメチャさは、当時からきちんと情報をフォローしていれば、明白だった。

 

今回の騒動で明らかになったのは、論文作成と業界からの研究資金でがんじがらめにされ、利害相反を抱えた学者に頼ることはできないということだ。さらに彼らの関心は異様に狭いのだ。コマーシャルで首根っこを押さえられた日本のTVや新聞等のメインストリームメディアなどはもはや論外か。

 

前著と同じだが、本書も面白いのはここまで。第二章以降は、それ自体は面白いのだが、個別のエピソードがだらだらと雑談のように続いていく。「壊れた社会」というのがその個別のエピソードを結びつけるleitmotifなのだろうけど、これほど長いとちょっとね。著者が予備自衛官というのには驚いた。