久しぶりに能に出かけてきた。昨年末以来か?今回の演目は「敦盛」と「安達原」がメインでそれに仕舞と狂言。どちらも何度か見た演目であるが、前日にlibrettoを読んで出かけた。だが、どちらもちょっとうとうとしてしまったのは御愛嬌か。特に、「敦盛」の草刈りの場面を逃したのは残念。そしてやはり面をつけた場合のセリフは未だにどうも聞き取りにくくい。そこに能の音楽のリズムがからんでくると......

 

敦盛の方は平家の定番のストリーだ。面白いのは当事者による戦場での回想に関わる掛け合い。そして最後は供養による敵味方の境の消滅。世阿弥による作品なので、このフォーマットはすでに700年前に確立されていたというわけだ。高層ビルの中の能楽堂で、これに対峙する現代の日本人が無理なくこのフォーマットに共感できるということは驚くべきこと。このフォーマットはお隣の国の人には理解不能だろう。俗の世界における対立は彼岸では儀式により昇華されているというわけだ。夏に向いた作品だろう。

 

Ginasixの能楽堂はとにかく便利だ。地下鉄の銀座や東銀座から外に出ずに能楽堂に到着できるのだ。