いや、難しい作品ですわ。著者のサッカーというボールゲームの本質の抽出や日本のDF論は真実をついています。しかしここまで精緻に分析した上でサッカーはプレーヤーによってプレーされているんですか?サッカーとは限りなく結果論でのゲームですわ。そこに、ある因果関係のルールや法則を持ち込み「結果」を論理的に解説する。都合の悪いデータは無視され、都合の良いデータのみが、理論なるものの補強に援用される。そういう印象が抜け切れません。そして一番の疑問はハリル最後の2試合の分析がなぜ本書では取り上げられていないのか?
でも、監督業というのはそういうものなんです。わずか3(4?)試合の本大会です。はたしてハリルの戦略と戦術がワールドカップの本番で機能したのか、どうか?途中で解任されたハリルの戦略はオシム(オシムの戦術)と同じようにこれには解答はなく永遠の見果てぬ夢です。しっかりとしたvisionと精緻な戦略が本大会での代表チームでのより良い成績につながるのか?限りなく疑問です。またduellなるもののキーワードもその重要性は何度も指摘されますが、最後までよく理解できませんでした。
