去年中止で観れなかったので横須賀まで行って観てきました。

 
 
ギターの生演奏から始まり、後からオーケストラが加わる、
馬蹄形のオペラハウス風劇場で音響が良く冒頭からワクワクした。
 
あばずれで気性の荒いアルドンザは松たか子さん
私の中のイメージは『ロンバケ』出演時の松田聖子ばりのかわいい声、華奢な躯
20年?以上の時を経て熟してきたお身体を使い、強さを表現するのが目を見張った
地声で歌うのも強い強い! 時折漏れる気品は高麗屋さんを感じた。
凌辱されるシーン後の歌声は優しく柔らかくなっていた。
圧倒的な演技力で凄かった!
 
サンチョ役の駒田一さんは軽快でコミカルな芝居と歌声が持ち味
忠誠心が強く一途に白鸚丈を慕う姿が泣けるお願い
 
牢名主役の上條恒彦さんは白鸚丈とほぼ同世代。
かつて大声量で歌う姿が記憶にあるが、声がガラガラで声量は落ちた。
白鸚丈も上條さんも所々の衰えをご自分で自覚した上で生き様を
観てくれと言われてる気がした。
 
白鸚丈は足腰が弱りサンチョに支えられる事が多かった
近年滑舌も衰えたがそれが味となって飄々としたユーモラスさが生まれ、
松浦侯や河内山がよかったし、今回の遍歴の騎士にも活かしていた。
歌声は深みのある美声が響いた。
 
幼い頃から舞台に立ち、傘寿越えても役者であり続ける
厳しい道を歩む白鸚丈とこの物語がダブる。
 
 
「一番憎むべき狂気とはあるがままの人生にただ折り合いをつけ、あるべき姿のために戦わない事だ」
の台詞は刺さった
 
泣きながらカーテンコールで立ち上がり拍手を送ったの初めて飛び出すハート