勝手に論愚選 【産経俳壇2024.04.25】【産経テーマ川柳】 | 論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

論愚阿来無の欠伸日誌(ろんぐあらいぶのあくびにっし)

「小人閑居して不善を為す」日々大欠伸をしながら、暇を持て余している。どんな「不善」ができるのか、どんな「不善」を思いつくのか、少し楽しみでもある。

 アラコキ(アラウンド古稀)世代が、何に夢中になり、どんなことに違和感を覚えるのかを徒然に綴っていきたい。

勝手に論愚選
【産経俳壇2024.04.25】
[宮坂 静生 選]
春さむやミラー拭く雪ひと掴み (札幌市 村上 紀夫)
(評)車のミラーの汚れを一掴みの雪で拭う。さすがに冷たい。無造作の句だ。こだわりがない。これが春遠い北海道の日常。まず行動、理屈がない。生きること。
春耕や暮色の中になほ一人 (平塚市 日下 光代)
白魚干す日はうすうすと遠筑波 (東京・大田 吉田 かずや)
句を詠むは修行に似たり座禅草 (山梨市 石田 初江)
しやぼん玉静かな意志のありにけり (寝屋川市 今西 富幸)
土筆煮る人生殊に苦きもの (出雲市 金山 陽)
風光る必至に動く洗濯機 (大阪市 清水 義博)
人生に後悔はなし落椿 (つくば市 小林 浦波)
春雷や夜のサイフォン沸騰す (草津市 あびこ たろう)

[対馬 康子 選]
春暁や歩けば眼鏡曇り出す (横浜氏 杉本 ありさ)
熱を持つ春雨の夜と想ひけり (姫路市 玉作 奈々緒)
しばらくは誰も通すな春の雪 (日高市 戸張 久男)
白梅や旅立つ猫を抱きしまま (豊中市 藤本 昌則)
風逝きて三月十日禱りあり (鶴ヶ島市 廣島 幹雄)

【産経テーマ川柳】テーマ 嫉妬
「天」の句はうまいけれど口惜しい (高松市 島田 章平)
同僚の昇進笑顔で嫉妬する (大阪市 浜下 脩)
世の中の美人はみんな整形よ (東大阪市 岡田 昌奈)
松茸に嫉妬しているぶなしめじ (横浜市 植田 純子)
栄転の祝いの宴の隅で飲み (池田市 森 純也)