ロンドンの西、丁度ケンジントン・ガーデンの北西辺りにノッティング・ヒル(Notting Hill)という地区がある。 10年程前に日本でもヒットしたラブ・コメディー映画「ノッティング・ヒルの恋人」 (主演:ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント)で覚えておられる方も多いかも。
このノッティング・ヒルで8月末のSummer Bank Holiday(8/30)とその前日(今日)の二日間、ヨーロッパ最大のカーニバル「2010 Notting Hill Carnival」が催されており、ジョギング途中にデジカメ持参で見物を決め込んだ。
自宅から5分程走ると、カーニバル会場の北端の「Great Western Road」に到着するが、なにやらカーニバルの雰囲気には異質な物々しい警戒態勢でピリピリした緊張感が・・・。 (理由は後で分かったけれど、過去暴動に発展した経緯があり、このような厳戒警備体制を敷いているそうだ。)
踊り子達の表情は屈託がなく、カメラを向けるとすぐに笑顔でポーズを決めてくれる。今この瞬間を楽しんでいる感じがファインダーを通して伝わってくる。
先導のトラックに搭載したスピーカーから大音量で流れるレゲーやサンバのl強烈なリズムに合わせて、踊り子がダンスを踊るスタイルは、私の故郷高知の「よさこい祭り」に少し似ているかも。
少し、感じの違うチームが目の前を通過した。カラフルで華やかな衣装が美しい。 通り雨の後、天候も急回復してご覧の様な快晴となった。 やはり、お祭りは天気が良いに越した事はない。
最後に紹介するチームも少し変わり種。 踊り子は一人も居らず、写真の様な太鼓でリズムを刻むシンプルな演奏だが、演じるお兄さん、お姉さん達がとても格好良く決まっていた。
イギリスは旧植民地からの移民を多数自国に受容れており、このカーニバルの主役である西インド諸島(トリニダッドやジャマイカなど)からも多くの黒人が移民として移り住んでいる。 イギリスに根強く残る人種的偏見や、職業機会の制約から、これら移民達の生活水準は総じて低いらしく、年一回のカーニバルが彼らのおかれた社会的な状況に対する不満のはけ口とか、ガス抜きの安全弁の様な役割を果たしている面も多少あるのかも知れない。
そういう現実はさておき、カーニバルの熱気と、お祭りを心底楽しんでいる踊り子達の活き活きとした表情が強く印象に残った。
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8/28 走行距離20KM
8/29 走行距離22KM、 8月の累積走行距離 368KM
ネス湖マラソンまで 35日。