『やればできる まわりの人と夢をかなえあう4つの力』 勝間和代著 | 読書至上主義

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毎日1冊は本を買ってしまうワタクシの雑感です。

ワタクシ、やっぱり誘惑に負けてこの本を買ってしまいましたガーン 今、読んでいる最中で、まだ終了していません。皆さんは買われて、もう読まれましたでしょうか?


読書至上主義-『やればできる』
『やればできる まわりの人と夢をかなえあう4つの力』

勝間和代著


帯には、こう書かれています。とても挑発的です。


香山リカさんの『しがみつかない生き方』を読み、正直、迷ってしまっているあなたに読んでほしい、という気持ちでこの本を書きました。私が本当に伝えたいことは、ここにあります。


私は、勝間和代さん、どうしても嫌いになれず、どちらかというと好きになってしまいそう……キスマーク その理由を独断と偏見で分析したところ、以下となりました。


先日、NHKの朝の番組で衝撃を受けた事実があります。彼女は慶応義塾大学へはエスカーレーターで入学したので、さぞかしお嬢様でセレブなインテリ一家の出身かと思いきや、お父様は町工場経営の職人。腕一本でやってきた方だそうです!! どちらかというと、下町の庶民派なのですラブラブ

彼女の著書ではそれはあまり触れられていない気がします(私がちゃんと読んでいないだけでしたら、すみませんショック!)。

そこで、私はピーンときましたひらめき電球

下町だから、町工場の娘だから、彼女は根っからの悪意がなくて、とても感じがいい。一部の批判者はいるかもしれませんが、ごく普通の人々に好感を持たれ続けている。それは、彼女の著書の一行一行を味わって読めばわかることです。本当に、人がいいのです。みんなが一緒に良くなればいいんだ、と心から思っているのがわかるんです。

人脈としても、何も業界で有名な人々ばかりにヘコヘコするんじゃなくて、我々一般人のブロガーや周囲の友人や純粋なファンをとても大切にしている気がします。彼女のブログを見れば、それがわかります。そして、全然有名人ぶらない(ひょっとすると、今の旬な時期だけでそのうち大御所の如くなるのかもしれませんが……)。

もちろん、勝間さんはアメリカ人的に自己主張は烈しいのですが、スノッブな、いわゆる鼻につくいやらしさがないのです。悪い評判も2ちゃんねるで検索して、謙虚に冷静に自己分析しちゃっています。純粋に私もみんなも一緒に成功してよくなればいい、ナレッジをシェアしましょうよ、という愛が見える気がします。

だからこそ、誰でも『やればできる』と香山リカに反論してまでも、言いたいのでしょう。


たぶん、主人も私もこういう人が好きです。自分達が庶民なので、その劣等感からか勝間さんを嫌いにはなれません(今だに夫婦喧嘩中ですが、これはこれ、それはそれべーっだ!)。


主人も名古屋では一流企業というカテゴリーに入る会社で勤務しています。私もかつては国連機関とかスノッブな外資系企業で勤務した経験から、いくらでも、そう、死ぬほどセレブ気取り、エリート気取り、金持ち気取りのどーしようもない上司や同僚たちに囲まれて仕事をしてきました。

「お前は一体何様だよ、人と違うっていうなら、人間じゃないの? 植物とでもおっしゃるわけ? あるいは、我が家は人と違うっていうんなら、3度の食事を5度とられるのですぅ~?」

と、嫌味攻撃で聞き返してやりたい、そんな人種を吐いて捨てるほど見てきましたプンプン


ああいう風に育ってしまうのは、たぶん、“ざます”な母親に原因があるんだと思います。

例えば、夫は東大卒のエリート官僚キャリア組。母親は名家のお嬢様。専業主婦で一度も働いたことがなく、子育て一筋。如何に自分の息子を東大に入れるかだけを考えてきた女性。とても、プライドが高い。町内でも友人の間でも、学歴や会社名の自慢ばかりをする。「ふん!」という態度で人を見下す。それを見て育つ息子や娘もそんな感じで、人格形成がなされる……。

まあ、乱暴な架空の物語ですが、すみません、なんとなく、こんなイメージです。


やっぱり人は愛されなければ、真の成功者にはなれないと思います(まあ、成功って何?という問いは人によって違うのでこういう言い方は嫌いですが、一般論として、です)。

勝間さんは「夢をかなえあう」という言葉を使うほどにまで、博愛主義でいらっしゃいます。その精神、すばらしいです。私は頭ではわかっていても、身近な友人が自分より本当に大出世したら、表面的には笑っていても、少しは心の中で落ち込みます。でも、勝間さんはきっと良書を大量に読み漁り、たくさん哲学して、この観音様の境地にまで達したはずです。そして、それが一番、自分にとっても最終的にメリットがあるんだとおわかりなのでしょう。


私は香山リカ著『しがみつかない生き方』を読み、とても共感した読者です。みんながまあまあ、そこそこ、ほどほどの人間なんだから、勝間本なんて読むと理想と現実のギャップに自らが苦しみ抜き、鬱になるだけだ、っていうのもわかります。

その一方で、勝間さんの本も納得してしまいます。

「やればできる」から、やりましょう、って。


私が思うこと。

「矛盾」があっていいんだ、と思います。

それが人生だし、日々の生活で振幅があってあたりまえです。


今日はやる気満々、明日は自信がなくなる、明後日はやはりガツガツする。

その繰り返しで生きているのが、生きている証拠ですから。


自分の状態に合わせて、処方箋として2冊を有効活用するのが我々消費者としての賢さではないでしょうか?


カツマーもカヤマーも、どちらも正しくないし、どちらも間違ってはいないはずですニコニコ