ちょっと速報でメインの率直な感想を書いたけど、全体を通じての感想を。

 

まずは下町vs津川。

この試合はやっぱり下町の巧さが上回ったな、という感想。距離の長さを活かした戦いぶりは、さすがだった。

しかし、津川も若さ溢れる思い切りの良さは今後の可能性を感じさせてくれた。ダウンシーンも演出したし、敗れはしたけど注目の選手だ。

 

続いて佐々木尽。

このボクサーの魅力は、最後のKOシーンにあったように攻撃力と当て感。難敵相手に倒しきったのは素晴らしかった。

ただ、ディフェンス面についてはまだ課題も残ると感じた。基本的にガード中心のディデンスだけに、ガードを抜かれての被弾をもっと減らしたいところではなかろうか。厳しい階級だけど、日本人初のウェルターの挑戦到達、見てみたい。

 

バロッソvsアンディ。

これはもうアンディを褒めるしかない試合だった。

右リードを駆使した組み立て、強打のバロッソ相手にディフェンシブになることなく攻め切った戦いぶりは見事としか言いようがない。

日本人としては過去3人しか到達してない兵揃いのSライト級。ぜひベルトを巻いてほしい。

 

セミの武居vs比嘉。

やっぱり距離の戦いになったけど、攻撃力の高い両者の戦いぶりは凄く評判も良かったようだ。特に11R、12Rは熱い展開になったけど、最後に勝負をかけることができた武居が見事だったかな、と思う。

採点についてはいろいろと意見があるようだけど、わては114-113で武居だった。

試合後、那須川の名をあげた武居。この両者がやれば話題性は抜群だ。

 

そしてメインのモンスターvsドヘニー。

速報版ではドヘニーに対して辛辣な物言いになってしまったけど、やっぱり試合を見直してみても、役不足だったな、という感想だ。

井上は先を見据えたお試しを試合中にしていたように感じた。

慎重な出だしだったけど、右のガード位置を意識しつつ、プレスをかけてドヘニーを下がらせた。ドヘニーは後傾姿勢でほぼ何もできない状況に追い込まれた。

中途半端な結末になってしまったのは仕方ないとして、今回はこれまでとは違った視点でのモンスターショーだったな、という印象。

次はグッドマンとのうわさもあるけど、正直全く相手にならないと思う。

フェザーに上げるまでは、Sバンタムは無人の野を行くモンスター劇場が続く。