今年のGW後半はボクシング祭りだ。

4日のIBFバンタム、ロドリゲスvs西田に始まり、5日はカネロvsムンギア、そして6日は東京ドーム。

ちょっとタイミング的には遅い表現だけど、それこそズキズキワクワクだ。

 

東京ドーム4大決戦の予想は済ませているので、懲りずに4日の試合の予想を。

 

王者ロドリゲスは、井上尚弥と試合をしていることで、日本でもなじみのある選手dろう。モンスターに痛烈なKO負けを喫した後、不運な判定負けやネリの体重超過の犠牲(試合中止)になるなど不遇な時期を過ごしたが、その後復調し王座に返り咲いた技巧派だ。

挑戦者西田は、これまで比嘉大吾、大森将平といった国内の強豪を撃破してきたテクニシャン。堂々1位として世界初アタック。

王者はどうしても井上戦の敗戦のイメージが強いと思うけど、その試合も1Rは井上のパンチに臆せずカウンターを合わせに行ったりと、高い能力を見せた。

とにかく、相手のパンチに合わるカウンターは抜群に巧いボクサーだ。かといって待ちの姿勢というわけでもなく、わては万能型の選手というイメージを持っている。

 

西田も非常に巧いボクサーだと思うが、ロドリゲスの方が上を行くのではないかと思う。序盤からカウンターを駆使しながら、プレッシャーをかけ続けて試合をコントロールして、終盤のストップか判定で王者が防衛すると予想している。

西田は、長身を活かした長い距離での戦いをすると思うけど、いかにロドリゲスのカウンターを封じるかがカギになると思う。

 

厳しい戦いが予想されるけど、「マジか!」と思わせるような試合を挑戦者に期待したい。

楽しみにしていた高山涼深の防衛戦をLemino観戦。

挑戦者は1位の古谷。キャリア序盤は勝ち負けを繰り返していたけど、その後は勝ち星を積み重ね、3度目のタイトルアタックだ。

 

そんなキャリアのある挑戦者には申し訳ないけど、今回は王者がどういった試合を見せるか、に注目していた。

軽量級の割にさほどスピード感はないけれど、厚みのあるプレスと強打で試合を作る高山。更に上を目指すにあたっては、ここは完勝したい思いも強かったと思う。

 

その1R、いきなり古谷が右を振るって仕掛けた。なかなかのタイミングで右を放つ。返しのボディもいい。古谷はサウスポーは得意なのかもしれない、と思わせる出だしだった。これは高山も気を付けないといけないな、と感じたけど、王者は臆せずプレスをかける。

2R 、徐々に高山のプレスが効き始めたな、と感じていたけど、続く3Rに剛腕炸裂。右フックでダウンを奪うと、その後の詰めも鋭かった。再度右フックで古谷が崩れ落ちると同時にレフリーがストップ。高山のKO防衛となった。

 

さすが強打の王者、完勝で防衛。さらに上を目指すにはまだまだ課題もあると思うけど、やはりこの強打は魅力がある。

Sフライには国内でも井岡、田中と2人の世界王者が君臨している。今はまだ差もあるだろうけど、いつかアタックする姿を見たい、そんなボクサーだ。

日本ボクシング史に残るであろう決戦まで、残すところ2週間を切った。

この上ない大舞台で、世界戦が4試合。世界戦に出場する8選手の内、6人が日本人選手。否が応でも心沸き立つじゃないか。

 

そして、こうしたビッグイベントの前、ボクシングファンが楽しむのが試合予想。

選手の好み、スタイルの好みももちろん私情がめちゃくちゃ絡む予想になるんだろうけど、やっぱりね。このあれこれ想像するのが楽しいのよね。

 

で、当たりもしないけどわての予想。結果だけ書くと、こんな感じで予想している。

井上尚弥 4~6RのKO勝ち

モロニー 終盤(10R以降)のKOもしくは明白な判定勝ち

井上拓真 明確な判定勝ち

ユーリ阿久井 終盤(10R以降)のKO勝ち

 

以下、詳細。

 

まずはモンスターの試合。

日本ボクシング界としては、因縁のあるネリが相手なんだけど・・・

ネリは怖い相手だという声もよく聞くし、確かに攻撃力はあるとは思うんだけど、井上尚弥の相手としてはそこまで怖くないだろう、というのが正直な思い。むしろネリよりもムロジョンとの試合が見たいくらいで。

どう考えても、ネリがモンスターを捕らえる姿が目に浮かばず・・・スピードの差が顕著に表れるんじゃないかと予想。気を付けるとしたら、右と左の対戦でネリが突っ込んでくることを考えると、頭かなと思う。

ネリが序盤でビビッてモンスターの圧に下げさせられるような展開になって、中盤に差し掛かる辺りで王者が仕留めるんじゃないかな、と思っている。

 

続いて、モロニーvs武居。

試合が発表されたとき、一番のサプライズだった組み合わせ。

モロニーは井上ともやっているので、日本では馴染みのある選手。全体的にまとまったボクサーという印象が多いのではないか。

武居については、試されていない部分もあり、評価が分かれるところ。

パンチ力や独特の距離感についての賛辞があれば、まだ世界は早いという声もある。

実はわてもまだ早い派だ。ボクシングスキルとキャリアで上回るモロニーが序盤からペースを掌握して試合が進む気がしている。ひょっとすると、中間距離で威力を発揮する武居の強打を封じるくらいのクロスレンジの戦いに終始するかもしれない、なんて思ったりも。

ただ、モロニーは意外と被弾もするので、武居が勝つとすれば、序盤でビッグパンチで効かせて、一気に自分のペースに持っていく形ではないかな、と思う。

 

続いて、井上拓真vs石田匠

石田の試合はあまり見たことがないんだけど、身長がありジャブでしっかりと組み立てるボクサーで、際どい勝負になっても競り勝ってくる印象。現世界王者、田中恒成とも接戦を演じている。

しかし、今回は充実の王者、拓真に分がありそうな気がする。スピード感のある攻撃と、ディフェンス力の差で王者の明白な判定防衛になるかと思う。もし王者が圧倒してKO防衛とでもなろうものなら、前回の勝利で言われた覚醒は本物だろう。

 

最後に再戦となるユーリ阿久井と桑原。

世界という舞台に場を変えての再戦だけど、両者とも10R戦っているので大体の手の内は分かっているだろうが、前回から3年弱経過しているため、双方どれだけの上積みがあるか。

ユーリの強打と桑原のスピードに注目が集まると思うけど、前回の試合で見せた王者の堅実なディフェンス面にも注目。そして、王者の圧力が徐々に効いていくのではないかと予想。前回と同じく終盤に山が訪れそうな気がしている。

桑原としては、序盤の強打を警戒しつつ、疲れが出る終盤に王者を捌ききれるか、がカギになるかな、と思う。

 

とにもかくにも、楽しみな東京ドーム決戦である。