長いことボクシングファンをやっているけど、初めての現地観戦というのはよく覚えている。

わての初観戦は、1989年に行われたWBA世界フェザー級タイトルマッチ、アントニオ・エスパラゴサvs杉谷満の世界戦。遥か遠い昔の話しだ。

ちなみに当時はIBFは日本では認めておらず、世界タイトルと言えばWBA or WBCの時代。現在よりも世界挑戦自体が狭き門だった。

 

ボクシングを本格的に見始めたころ、ちょうど日本ボクシング界冬の時代と言われる、世界挑戦連続失敗が始まった時期だった。

この観戦まで挑戦の連続失敗は12。これが21連続失敗まで続くことになるのだが、結構な期待を背負ってリングに立ったのが、世界ランキング1位で強打の杉谷満。若い人たちには元野球選手、杉谷拳士のお父さん、といった方がわかり良いだろうか。

 

しかし迎え撃つ世界王者エスパラゴサも強打者で、当時の戦績は26勝25KO1敗4分というとんでもないものだった。

 

上背のある王者に挑戦者が潜り込みたい展開だったけど、3Rにエスパラゴサのアッパーからの強打で杉谷はダウン。

しかし続く4Rに杉谷の右強打でエスパラゴサがぐらつくシーンがあり、会場は大盛り上がりになった。

結局持ち直したエスパラゴサのペースで試合は進み、10RKOで王者の防衛となったんだけど、初めて生で見る世界戦はやっぱり雰囲気あったなぁ。

 

この試合の後、杉谷さんは再起するんだけど、その再起戦でまさかのKO負けを喫し引退したんだっけ。

 

つい先日、息子拳士さんのインスタで還暦を迎えた杉谷さんの姿を見た。見た目があまり変わっておらず、若々しく元気そうだった。