ここ最近の試合について。

 

まずは16日のLemino中継。

相方(カミさん)が自転車を盗まれた(撤去された)騒ぎで、のんびり観戦できなかったのだけど、メインはしっかりと見ることができた。

佐々木尽の攻撃力、一瞬の当て感というのかな。さすがだなぁと感じた。

ただ、ディフェンス面。ウェルターで世界を狙うには、まだまだ課題があるように思ったのも事実。海外での練習も行っているだけに、ディフェンス力の底上げも必要かな、と思った。

それでも、この選手のパンチは魅力があるんだよなぁ。

 

そして、世界が注目していたであろうフューリーvsウシクの統一戦。

なかなか厳しい体格差だったけど、ウシク良く勝ったなぁ、という印象。ハイライトでしか見ていないけど、終盤のダウンシーンなどあのまま終わってもおかしくないくらい追い込んでいた。

PFPキング論争、モンスターとクロフォードに割って入ってもおかしくないウシクの快挙だと思った。

 

そして、ナバレッテの4階級挑戦。

まさかの敗戦。

ベリンチュクという選手は、知らないんだけど、ウシクと同じウクライナのボクサー。ナバレッテのいいところをうまく殺しての戴冠だったみたいだ。

 

今日はウシクといい、ベリンチュクといい、ウクライナの日だったのかな、と思ったり・・・1日でも早くウクライナに平和な日々が訪れることを願わずにはいられない。

 

体重超過があったり・・・ということについては、敢えてスルーします。

ロマが王座に返り咲くか、カンボソスが地元の声援を受けて再度大物喰いを果たすか。

 

わての予想では、ロマが終始ペースを握っての判定勝利だったけど、蓋を開けてみればハイテク劇場となった試合だったように思う。

 

序盤は、ロマがかなりカンボソスを警戒しての展開。

とはいっても、ロマチェンコの早いパンチがヒットする場面が見られた。

わてはカンボソスというボクサーはそれほど高く評価していなかったのだけど、ここまでロマを警戒させるというのは、なかなかのものだとちょっと観る眼が変わった。

 

それでも中盤を過ぎると、距離や攻撃を見切ったロマチェンコがペースを掌握。

年齢を重ね、全盛を過ぎた感もあるけど、やはりロマの足さばき、出入りはすごいなぁ、と実感。

そして、11RのKOシーン。きっかけとなったスリップ判定だったダウンだけど、ばっちりと左がカンボソスの顔面を捉えていた。

そして、再開直後のボディ。見事な詰めだった。

 

ライト級としては体格的にも小さいが、見事なまでの技術を見せつけたロマチェンコ。

ハイテクは、やはりハイテクだった。

しばらくこの試合の話題だろうな、という先日の東京ドーム。

 

改めてメインの井上vsネリをじっくり見た。

 

1Rについては、いろいろな場で言及されているけど、やっぱりダウン後の対処。

しっかりとカウントを聞いて立ち上がっているところ。

その後のネリの攻撃もしっかりと見極めているところ。

さすがだったなと。

モンスターは、ピンチと思われるシーンでも対処ぶりがモンスターだった。

 

そして、2R以降。ネリは何もさせてもらえなかった。

しかもネリのダウンシーン。打ち終わりにばっちりと合わされた左フック。

足が揃っていたところだったせいか、大きなダメージにはならなかったけど、即座に立ち上がったネリ。この辺り、1Rのダウンシーンとの差が見える。

 

その後は距離を掌握した井上の試合展開だったけど、ポイントとなった5R。

ラウンド前半、ネリは自分の右手に周ろうとした井上に前足をひっかけようとしたように見える場面があった。その後は、いったん頭を低くてから突き上げるように前に出る場面が3回ほど。3度目にはさすがに井上もアピールし、レフリーからも注意。

その後、ネリは前には出ているもののパンチは空転し、左ショートフックをもらいダウン。

ネリの最後の見せ場と言えば5Rダウン後の抵抗だろうか。

 

6Rはモンスター劇場だった。KOへのプレリュードは、ネリに攻撃をさせた直後の「そんなもんか」というジェスチャー直後の左フック。ここから的確に当てて最後の右アッパーからの右。ストレートというかフックというか、判別のつかないショートパンチ。5Rの左フックもそうだけど、これで倒すのか、と思わせるところがこれまたモンスターなんだな、と実感。

 

全国のボクシングジムでは、右アッパーからの右ストレート気味のフックを練習する人がたくさんいるんだろうな・・・