■AKAI MPKmini Mk2
先日の記事でKORGさんのnanoシリーズ上位版、nanoKEY Studioについての記事を書いていたので今回は既存のMIDIデバイスについて。
今回メインに書いていくのは25鍵盤のMIDIキーボード(コントローラー)のMPKminiシリーズ新型、Mk2です。
せっかく手元にあるので基本的な使い方やちょっとした応用術を書いてみたいと思います(*‘ω‘ *)
ワタシの手元にあるMIDIコントローラー(キーボードなど)は全部合わせて3つ。
KAOSSILATORに関してはあくまでもMIDIコントローラーモードが搭載されている感じなので、主には単体でのループサウンド生成や、ステージでのパフォーマンスに役立つデバイスとして有名です(*‘ω‘ *)
さてさて、AKAIのMPKシリーズですが。
GoogleやYouTubeなどで本製品を検索してみると、日本ではどこぞのおじ様が「微妙」という評価の下、全くもってその根拠が不明な動画をうpされているようですが。
それ意外はあまり情報が転がっていない製品といったトコロです。
コンパクトなMIDIデバイスでは国内はKORG製のMIDIデバイスが人気なのかな…?といった印象も個人的にはあります。
ワタシも小型MIDIキーボードのmicroKEYを所有していますが、たしかに質感がすごくいいです(^_^;)
鍵盤の押し込み&反発感とか、小さいながらとてもしっかりしています。
鍵盤に関しては、物理的にMPKと比較したら完全にKORG製品の勝ち。
※microKEYとの比較です。
が、、、正直なトコロ。
そもそもこのサイズ(25鍵盤タイプ)の用途って、リアルタイム録音、つまり演奏を想定して購入する方って少ないと思います。
リアルタイム録音時に演奏目的でMIDIキーボードを使うなら、完全に鍵盤数が足らないので、そういった用途を想定してこれらのデバイスを購入する方はそもそも25鍵盤タイプは購入しないハズ。
そんなわけで、25鍵盤タイプのコントローラーって、主には「MIDI打ち込み」に限定されてくると思われます。
そうした用途の範囲内で考慮するならば、MPKは「かなりオススメ」な製品ではないかと。
と、いいますのも。
見た目通り、MPKはKORGのnanoシリーズがコンパクトにひとつのデバイス上にまとまったインターフェースに仕上がっているからでしょうか。
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nanoKEYシリーズそれぞれは、キーボード、パッド、フィジコンと、それぞれがそれぞれの用途に特化した作りをしていることが見て取れます。
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※こっちは新型
アルペジエーター、モジュレーション、ピッチ、そして25鍵盤のシンプルなMIDIキーボード。
本当はPCカラーリングに合わせて限定カラー(赤×黒)を狙っていたのですが、個数限定販売ということもあり、中古品しか見つけられずノーマルカラーを購入しました(;´∀`)
そして、こちらが今回のメインテーマとなりますAKAIのMPKminiMK2となります。
※画像は赤×黒バージョン
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ご覧の通り、MPKはnanoシリーズが合体したような作りになっておりまして、単体でパッドやフィジコンも扱えるオールインワンなデバイスです。
鍵盤の質感はよくあるプラスチッキーなキーボードの感じで、それ以上でもなくそれ以下でもないシンプルな鍵盤。
microKEYと比較すると若干安っぽい作りに感じられ、そして、やや反発が「固いかな?」といった感じです。
パッドの方も感じとしては固めのタイプで、ワタシはBOSSのDR660というドラムマシーンを持っていますが。
ああいう本場のパッドに比較するとイマイチ…叩いてる感が伝わりづらい部分があります。
フィジコンはやや軽くて引っ掛かり具合も普通の操作感。
行き過ぎることもなければ、重くて動かしづらいということもありません。
つまりは。
「高級感」的な要素はあまりない至ってフツーな質感の製品と言えます(^_^;)
もう、みたままの質感です。
恐らく上記の製品全てを並べると、一番高級感のある仕上がりになっているMIDIキーボードは「microKEY」じゃないかなと思います。
ただ、この中で一番「単体として」活躍してくれるデバイスは間違いなく「MPK」でしょう。
まずは外観など、チェックしてみてください。
こちら、PCの手前に置いた感じ。
ノーマルカラータイプのがけっこう自分のPCのカラーリングにマッチしてたのでいい感じに溶け込んでます(笑)
上から。
ご覧のとおり、15.6型のラップトップPCよりも若干横幅が狭くて、それでいて小さすぎず。
といった感じです。
※製品サイズは(W × D × H):約318 × 181 × 44mmで、重量は約750gとなっております。
意外と厚みが少なくて、PCと並べてもほぼツライチになるのもまたそこそこ扱いやすいサイズ感です。
鍵盤上部にパッドや各コントローラー部を備えておりますので、若干奥行きが出ているので、この点は人によっては気になるかも知れません。
また、この子もUSBバスパワー駆動ですが、端子は「右側」です。
microKEYは左側に付いていました。
端子の位置もけっこう気になる方はいるかも知れませんのでご参考までに。
※あまり使わないと思いますが、サスティーンペダルの入力端子も背面右部に備えています。
※MIDIケーブルのIN/OUT端子は備えていません。
■エディター&アルペジエーター機能
ここからはもう少し実用的なお話をメインにご紹介しいきたいと思います。
まず、MPKのエディターソフトについて。
この子は「MPK Mini MKII - Editor」という専用のエディターソフトを使って内部プログラム(RAM)を自分好みにカスタマイズして使うことができます。
※製品ページ最下部の「ダウンロード」から自身のOSに合わせてDLします→http://akai-pro.jp/mpkminimk2-red/
ちなみに、前作「MPKmini」専用のエディターだとMK2の方は反応しないので間違えないように気をつけてくださいね。
※MK2には左上にアナログスティックが付いているのでそこで見分けるとよいです。
こちらは実際のエディターソフトのスクショです。
分かる方ならもうひと目で何ができるのかが判断可能かと思われますが、もうそのままです。
至ってシンプルなエディタで。
本体RAMにデフォルトセットを4つまで書き込みすることが可能なシステムを搭載しています。
例えば↑みたいに、アナログスティック(X軸/Y軸)にはそれぞれどんな機能をアサインするのか。
パッドの各バンクが担当するデフォルトノートは何にするのか。
CC、PC(コントロールチェンジ、プログラムチェンジ)の番号の変更といった細かい設定が個別におこなえます。
実はこのアナログスティックを使えば、KORGの専売特許である「タッチパッド」と同じような感覚的な操作で音の動きを再現することも可能なわけです。
MPKの設定において、自身がやっている応用術といたしましては。
例えば、ワタシが主に使用しているDAW、Studio OneのインストゥルメントであるIMPACTのノートとMPKのパッドノート配置を完全一致して設定しています。
↑の画像でいうと、左下のパッドのノートを「B0」設定して、物理的にMPKのパッドを叩けば画面上のIMPACTのパッドと同じ箇所の音色が鳴らせるというわけです。
こうすることで、わかりやすいうえに使い勝手がよくなります。
↑のようにサンプラー系のインストゥルメントとPADや鍵盤を連動させてカンタンにDubstepを再現することも、MPKみたいな複合コントローラーがあればラクラクです。
恐らく使い方次第でもっと複雑な表現もコレひとつで演じることができると思われます。
もちろん、フィジコンの方にもCC、PCと数値(LO~HI)の振り幅が指定可能です。
例えばMASSIVEのマクロコントロール部もやはりMPKのフィジコン数と同じ「8個」となりますので、各部完全一致した配置でアサインしてあげれば…。
パンの調整だったり、例えばリズムの変更もここで1/4→1/32までグイっとひねってあげればワブルをうねらせることだって可能になるわけです。
まさにDJプレイさながらのコントロールがこのコンパクトなデバイスひとつで実現できるわけですね。
パッドは8つですが、A/B切り替えの全16種に加え、全体のプログラムを全4タイプまで作れますので、この切替を含むと16×4=64タイプもの組み合わせがコレ一台で割り当てできてしまいます(^_^;)
そんなわけで、YouTube動画のおじ様レビューには絶対に騙されないでくださいねorz
※そもそも動画の方は「微妙」と言っているものの、その納得できる根拠を何ひとつ述べておりません(;・∀・)
逆に25鍵盤タイプのMIDIデバイスとしては何ひとつとして微妙な点が見当たらない部類に入る良品だと個人的には評価しております…。
また、Amazonレビューなんか見ているとなかなかの好評価であることもお分かりいただけるハズ。
AmazonのMPKminiMK2のレビュー
次に高機能なアルペジエーターにも触れておきたいと思います。
まず、MPKのアルペジエーター操作は一見すると分かりづらいのですが…(;´∀`)
この手のデバイスにはよくあることですよね…、イマイチ分かりづらいっていう感覚。
しかし、一度把握してしまえば驚くほどシンプルで、実際に理解したうえで使うとなかなかに高機能であることがお分かりいただけるかと思われます。
ではではそのシンプルな構造をカンタンに解説。
まず、アルペジエーターの各設定には「ON/OFFキーと、鍵盤左~中央部にアサインされたリズム、音階の動き方を「同時押し」して指定する」ことができますので、実際にお手元に製品がある場合は試してみてください。
例えば、「1/16でランダム発音させたい」という場合は、ON/OFFキーとE鍵盤を同時押し。
コレでキーが点滅し、まずは1/16での発音が設定されたハズです。
タララララ…っと鳴っていることが確認できたと思います。
次にON/OFFキーとC#鍵盤を同時押し。
コレで1/16のランダム発音が指定され、発音される順序もランダムになったハズです。
こんだけ。
そう、何気にMPKのアルペジ設定ってすっごくシンプルなんです。
だがしかし、この子はまだまだデキる子なのです。
鍵盤右側を見てみると、なんとスウィング機能まで搭載されているのです(;・∀・)
その隣の赤文字の部分も「ARP OCT1~4」とありますので、出発点となる音を単発で鳴らした際の音階の振れ幅もココで指定してやれるわけです。
つまるところ、アルペジエーターにおいて、最低これくらいは欲しいな~といった基本的な機能が備わっているので。
MPKではこれらの演奏がカンタン操作で実現できるわけです。
デバイス側でスウィングがかけられるのはなかなか面白いですよね。
リアルタイム録音をベースに感覚的な発音をさせ、ランダマイズなメロディを作っていきたい方や、そういったスタイルで製作されている方には強い味方になるかも知れません。
自分がたまに使う応用術としては、例えばアルペジをLATCHで指定した法則で鳴らしっぱにしたうえで、インストゥルメント側のプリセットを変更していき、音色を探していく方法です。
これで、今鳴らしているメロディにマッチした音色を探したり、思いもよらぬ発見をしたりします(笑)
ただ、Studio Oneにはデフォルトでそこそこ高機能なアルペジエーターが搭載されているので、MPK側のアルペジエーター機能を使った収録はしていませんが。
↑のように音色探しや新感覚のメロディ生成といった「音研究」の時間にはかなり貢献してくれています。
※S1のアルペジエーター
パッドやフィジコンのアサインだったり、こういったアルペジエーターVSTプラグインだったりの機能がかぶることもDTMやってるとけっこう多いですよね(^_^;)
個人的にはDAW側で各コントロール部をアサインしていく方法をとっていますが、そのあたりはあくまでも製作者の環境によって大きく差が生まれる部分でもあると思われます。
MPK自体の機能が結果的に製作環境を大きく手助けしてくれるという方もいれば、あくまでも打ち込み、とカンタンなコントロール止まり。
という方も居ます。
そういった自分の制作環境も含めて、購入予定の方は製品内容を少しでも把握したうえ、購入計画を立ててみてくださいね(*‘ω‘ *)
つーわけで、MPKminiMK2に関するカンタンな紹介でした。
おしまい
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