論理的に正しければ正しいほど、顧客は感情的に反発する。聞く耳をもっていない人にとって、論理的な提案は押し売りになってしまう。

葛藤を通して、一人ひとりが自分の内面を見つめ、人間として成長する事が必要。人間的な葛藤を起こすのは似た者同士が多い。プロジェクト進行中に意見が異なり、ぶつかり合う人たちは、傍から見ると同じような性格で、同じような改善課題を抱えている。しかし似ている事を本人に指摘すると、「あの人とだけは一緒にしないで!」と烈火の如く怒るのである。

問題の意味をわかろうとせず、その原因を他人のせいにするばかりでは、いつになっても人間的な成長はない。仕事というのは、結果さえ出せばいいと思われているが、より深いレベルでは、一人ひとりの人間的な成長が試されている場ともみなせる。仕事を通して人は成長しているという背景を理解すれば、プロジェクトが成功する過程では、問題発生はさけられないこともわかる。むしろ問題を避けてしまう事は一人ひとりの成長機会を奪ってしまうことであり、長期的にみれば組織力、企業力が育たないことになる。

プロジェクトは直線ではなく、曲線でゴールを目指す。こうした現実的かつ高次の視点を持ったリーダは、危機に際して余裕とゆとりを持てる。うまくいった、うまくいかないと一喜一憂する人と、うまくいかないことをも「成功するためのひとつの情報」として即座に活かす人と、どちらが素早く目標を実現するか?

実行プロセスにおいては、1.理解されること 2.納得されること 3.応援されること が必要。

客観的な比較検討プロセスが有効。思いついた仮説を他の選択肢と比較検討しなければならない。わくわくした仮説は、いったん客観視することによって、その熱を冷まさなければならない。

ポジティブとネガティブ

正しさは人を傷つける。正しい解決策ではなく、共感が求められることもある。

ビジネスの現場でも、正しい論理によって問題の本質的な原因を突き止めても、解決策はなかなか実行されない。正しい提案は正しいからこそ、感情的な反発の引き金を引いてしまう。目的とする変化を起こしていくためには、周りの人が口を出す隙も与えない正しい論理より、批判されながらも多様な発言を引き出し、グループでよりよいアイデアに昇華させていく人間的な論理のほうが必要なのだ。論理的な人間ではなく、人間的な論理が求められる。

提案に価値があればあるほど、周りへの影響は大きい。典型的に起こるネガティブな反応について、事前に想定しておくといい。ネガティブな反応があったとしても、それをポジティブな推進力に変えていく。

全員ポジティブ思考になったりするのは、ほんの一時的な出来事にすぎない。変革を起こそうとすると、その変化の大きさに応じた逆風が吹く。逆風を起こさないようにしたいのであれば、変化が起こらないプロジェクトのみに関わればいい。

目的を達成するまでの道筋を完璧に練れば、逆風はなくすことができるだろうという意見もある。理屈ではそのように思えるが、変化の大きさに応じた逆風がなくなるというわけではない。綿密な計画には、すでに最悪の事態が想定済みだから、心理的なダメージは確かに少なくなるだろう。つまり、嵐を想定してそれなりの装備をすれば、目的地までたどりつくことはできるが、嵐をなくすことはできないのである。ポジティブに物事を変革しようとすれば、等価のネガティブな力が働く。

プロジェクトを立ち上げ、結果を出して行くためには、ポジティブ一辺倒になることを理想とするのではなく、ネガティブな状況から機会をとらえ、ネガティブなメンバから能力を引き出すことが成功の鍵なのである。既に現実に存在している多様性を認め、その異なる視点をより高い次元で統合できることが、まさにプロジェクトの成否を決するのであり、リーダに求められる資質である。

プレゼン

オープニング(つかみ)
    ほんの2-3分。関連するエピソード、冗談、感謝、イエスセット(聴いててウンウンとしかなりえない話)

テーマ(主題)
    1分弱。今日、私がお話するのは...

プレミス(前提)
    ほんの2-3分。私の意見では...

バックグラウンド(背景)
    3-5分。そのように考えるに至った背景を申し上げますと...

プルーフ(論拠)×複数個
    三つの論点があります。ひとつひとつ説明します。まず一つ目は...二つ目は...三つ目は...

コンクルージョン(結論)
    ほんの2-3分。結論としましては...プレミスを繰り返す。オープニングに関連することに触れて感動を引き出す。