今朝のネット記事を読むと、近所のロッテリアが、その屋号を使ふ最後のお店になると言ふ。「へえ」といふ話。
私はファストフードが大好きである。カロリー過多の、それでゐて栄養不足野菜不足の、ジャンクフードに支配されてゐる。週に一度は食べたいと思ふ。餌付けされてゐるやうだ。
最初に食べたファストフードは、やはりマクドナルドだと思ふ。高校時代に遠く離れた市立体育館に柔道の審査に行つた帰りに食べた。当時は、フィレオフィッシュが大好きだつた。白身魚のフライにタルタルソースがかかつた何とも言へぬ酸つぱさが美味しかつた。そして次はドムドムバーガー。柔道の稽古で行つた他校の最寄り駅にあつた。銀紙に包まれたハンバーガー。パンが少しパサパサな感じがしたが、フライドポテトがマックより美味しかつた気がする。さう言へば、モスバーガーも同じく柔道の関係で訪れた場所の近くにあつた。「モスバーガー」のミートソースは、圧倒的だつた。レタスもたくさん入つてゐた。高いから滅多に食べられなかつたが、それだけに柔道の稽古や試合よりも、それが楽しみだつた。
その点、ロッテリアの思ひ出は、私自身のものではなく、両親との関はりであつたやうに思ふ。
70歳を過ぎたころまで、実家の家にはエアコンがなかつた。夏は扇風機、冬は石油ストーブとこたつであつた。エアコンを買つてはどうかと言つたが、どうも気乗りしない風であつた。私が買ふからと言へば、つけたかもしれないが。今と違つてエアコンは高級品、電気代がかかるといふ感覚は私にも分かる。
それで、夏の暑い日は、近くのロッテリアに車で出かけて小一時間ほど涼んで(体を十分に冷やして)帰つてすぐ寝るといふ生活をしてゐた。「これがなかなか快適なのだ」といふのが母親の言である。エアコンにずつとあたつてゐると寒くて困ると言ふ母の気持ちは本音なのか負け惜しみなのかは分からないが、ロッテリアには涼む場所といふのが私の印象である。かうなると、他のハンバーガー屋は、食べ物自体の思ひ出なのに、ロッテリアだけ場所の価値といふことになつてしまひさうなので、一つだけロッテリアのバーガーの思ひ出も記しておかう。
今思ひ出したが、「リブサンド」の美味しさである。あれは、今も他のお店では食べられない。しかも今度のゼッテリアでは販売しないらしい。リブサンドは今では大分小さくなつてしまつたが、発売当初はもつと大きく、味も最高だつた。少し値段も張るので、数回しか食べたことはないが、残してほしいメニューである。
今月31日午後11時で営業を終了するといふ。せつかく近くにお店があるのだから、もう一度行つてみようと思ふ。最終の時間はきつと多くの人が集まつてゐるのだらう。さすがにその時間には行かないが。
ロッテリアさん、ありがたう。さようなら。