んにちは。
未来研究所の大塚です。

今回のテーマは前回でも触れた
「不健全なポジティブ思考」についてです。

まぁ簡単にいってしまうと、
楽観主義的な考えのことです。

よくプラス思考と楽観的思考を
混同してしまっている人を多く見かけます。

楽観的思考というのは単純に
「前向きに♪なんとかなるさ!」
で思考が停止してしまうことです。

===================
極端な例を挙げると、
模試や試験の結果が戻ってきたとき、
思ったように得点が上がらなかったとします。

楽観的思考の人はこのとき、
「前向きに捉えて次頑張ればいいよね!」
「今回の間違いに気付けてよかったじゃん!」

と考えてしまいます。

・・・・・

慎重な分析もせず、具体策を考えもせず、
目の前の起こった問題をスルーしてしまうのです。

そして、また同じような問題が起こっても、
同じことを考えるでしょう。

=================


これは現実逃避と何ら変わりありません。

第二次大戦中に妻と子どもを失い、
自身も強制収容所での生活を余儀なくされた
精神科医、ヴィクトール・エミール・フランクル。

彼の世界的ベストセラーにもなった著書
”夜と霧”には、次のような言葉があります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
楽観的なうわさは、もうすぐ戦争が終わるという希望をもたらし、
希望は何度も何度も失望に終わったために、
感じやすいひとびとは救いがたい絶望の淵に沈んだ。
 
往々にして、
 
仲間内でも根っから楽観的な人ほど、
こういうことが神経にこたえた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ちなみに、
強制収容所で生き残った人々は、
希望を持っていても、
決して楽観主義ではなかったそうです。

目の前で起こった事実が
自分に何を求めているのか?

楽観思考に陥らないためにも、
それについてじっくり考えることが大切です。


それでは。