さてさて

今回は読者の方から頂いた質問にお答えしていきます。

Q:「評論文の対比関係を読み取ろうとしているんですけど、それが分からないときはどうやって見抜けばいいんですか?」


A:基本的に、評論文は筆者が自論の正当性を証明するために書いたものです。

ですから、筆者は自論を証明するために、対立論や一般論の矛盾、それに関する具体的な事例などを引き合いに出します。

要するに、これら(対立論や一般論、具体的事例など)が自論の正当性を主張するための材料になるわけですね。

独学での再受験を目指す高校を中退している方や、社会人、仮面浪人生の多くは”なんとなく”で問題を解いてしまう傾向がありますが、これから紹介する勉強方法を上手く活用していってほしいと思います。

練習方法として一番最初に取り掛かるべきことは、筆者の主張している主張(メッセージ)がどこにあるかを探すということです。

このメッセージ部分には筆者の思いや哲学、拘りが詰め込まれています。

自分の「考え」や「思い」が正しいことを証明するためには、当然それらを証明するための証拠が必要になりますね。

次に行うことは、筆者の主張を論理的に証明するために用いられている材料(具体例や対立論、一般論など)をあぶり出すことです。

最後は本文の情報をもとにして、簡単(上図のようなものでもOK)なものでもよいです。

そして、自分なりに文章にある材料だけを使って、筆者の主張の正当性を証明してみます。

なんだか数学の証明問題のようですね^^

これは余談ですが、現代文が苦手な人は証明問題を苦手としている傾向が高いです。

この勉強方法、予備校や塾に通っていない、フリーターや社会人、仮面浪人生などの再受験生には特に取り組んでほしいです。

私もかつて、酒井先生の「現代文ミラクルアイランド」を参考にしながら、これに近い方法で国語の偏差値を70まで引き上げました。

おさらいすると、

①:筆者の主張がどこにあるか見つける。

②:①の正当性を証明するために使われている材料を探す。

③:自分なりに簡略化した論を組み立ててみる。


さすがに試験本番でこの作業をしていると時間がなくなってしまいます。

自習するときに練習してくださいね(笑)

ほとんどの評論文は難しく書かれているように見えますが、文の骨格さえ分かってしまえばそれほど難しいものではありません。

もし、興味があれば参考図書として下記の本をお勧めします。
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高校生のための論理思考トレーニング (ちくま新書)/筑摩書房
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本来であれば学校教育で学ぶ内容ですが、どうすれば論理的に立証し、相手に納得してもらうことができるのか?そのあたりのルールを認識できていないと感じる方はご一読ください^^

文責:田中


~~~編集後記~~~
野球界では統一球の問題で賑やかになっていますね。

でも、ほとんどの選手は感覚的に気付いていたようです。

私も投手の経験がありますが、基本的に道具に毎日触れているプレイヤーは感覚が鋭敏なので、一見同じに見えるボールでも縫い目の違いに気付いたりします。

しかもプロの選手ともなればその鋭さは尚のことですよね;^^

張本さんが「喝!!!!」と叫んでる姿が目に浮かぶ。。
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