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私を放っておいて貴方は先へ進むのだから
振り向いては駄目よ
もし振り向いたのなら
このナイフで刺してしまうわよ

涙が似合う あの娘はとても綺麗だった
そしてそれを拭う貴方はもっと綺麗で
私は泣いた
貴方が拭ってくれる事の無い
何て醜い涙

一日に ほんの一秒なのだけど
貴方を憎んでしまう
私を放っておいて生きている 貴方
だけど先へ進むのなら
私を思い出しては駄目よ
もし思い出したのなら
どんな手を使ってでも
貴方を引き止めてしまうわ

私には似合わない 真っ白な季節よ
貴方とあの娘が体温を分け合って
幸せに過ごすの
今年私の町に雪が降らないのは
二人が溶かしてしまったから
それならそれで構わないから
せめて雨を降らしてよ
いま私の醜い涙を隠すものは
何も無い

手を振ったの
鈴のような音を立てて
さようならと告げた
貴方はその電車に乗って行ってしまうのだから
もう戻って来ては駄目よ
もう戻って来ては駄目よ






此処に居るなら息を殺せ。



嗚呼、いま冷えゆく空気はとても鮮やかに
私の心を蝕んだ。


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貴方がわたしを殴った夜、
闇に隠れて鴉が一羽鳴いたという。


容易い事さ。

貴方が何時もそう微笑むので、
わたしは慣れない笑みでこう返すのだ。

容易い事程困難なものだ。

此の意味を、貴方は解らなくてもいい。
解らないでいい。
いまはわたしの眼を見ないでいい。

彼女を殺したい程憎んだのです。
此処に居ない彼女は、何時も貴方の心を占拠した。
こんなに側に居るのに体温すら分けては貰えないわたしをどうするの。
貴方を占めるものは、
何時だってわたしではない。

優しい顔が見えたのです。
よく見慣れた貴方の愛しい表情です。
わたしの醜い一言で歪んだ其の優しい顔を、
脳に刻んで忘れません。
生まれ変わっても、
忘れません。

草木も貴方に頬を染め、
瞬きをする間もなく冬が来る。

容易い事だ。

貴方が微笑んだあの冬がまた繰り返されます。
容易くなど無い愛してるを零したわたしを、
ごめん という声で殴ったあの夜の季節です。
鴉が一羽泣いて、
闇に隠れて消えたという。

数カ月。

優しい貴方の顔を見た。
わたしの存在が貴方に刻まれなかったのだと安心した。
ほら、容易くなんかないさ。
脳に刻まれるのはこんなにも、
困難で、切ない。


真っ暗闇、
部屋の中で泣いた。

真っ暗闇、
帰り道を間違えた、
鴉が隠れて一羽鳴いた。






奏でるのは其のピアノ線の隙間から。


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冬が 来るんだ。
数え切れない雪と一緒に
僕は また、





思い出してみる。
冬は星がキレイだから好きだ と 言った顔。
僕はその嬉しそうな顔が見れるから、
冬が好きだ。

寒いでしょ と
マフラーを巻いてくれるから薄着をしていた事も、
結局 内緒のままだ。

その心や体温が、
余りに温かだった事を、
僕はちゃんと、
伝えられていたかな。



さようなら

確かに聞こえたんだ。

あなたの様に輝けたら

そう言った。



あぁ、やっぱり、
伝えきれていなかった。
どんな星より光より
眩しいのだよ と。

僕だって、
ちゃんと前を向いて進まなければならないから。
流した涙を雪と溶かして、
一歩
また
一歩。




冬が 来たんだ。
僕はまだ薄着のまま。
次会う時にあの星が輝いていたら、
同じように、
笑って。




It's orion to spread.











(あとがき的なもの)
すっかり寒くなりました。インフルも新型インフルともばっちり仲良くなってましたがなんとかやってます。もう12月だ、もう今年が終わってしまう。やり残したことばっかりだなあ。