
他人と同じ体重まで落としても、同じ体格にはならない
「この人くらいの体型になりたい」
そう思える男性がいる。
そして、その男性の体重が70kgだと分かった。
すると、目標は一気に作りやすくなります。
「よし。自分も70kgまで落とそう」
非常に分かりやすい。
数字なので追いやすい。
達成したかどうかも、一目で分かります。
だから、他人の体重を目標にしたくなる。
それ自体は自然なことです。
しかし、ここには大きな問題があります。
同じ70kgになったからといって、同じ体格にはなりません。
なぜか。
他人の70kgは、数字だけで空中に浮いているわけではないからです。
その人の身長がある。
胴の長さがある。
脚の長さがある。
肩幅がある。
胸や腹の厚みがある。
その身体があって、最後に「70kg」という数字が出ています。
あなたが70kgになっても、相手の身長や肩幅や脚の長さまでコピーされるわけではありません。
つまり、
体重を合わせることと、体格を近づけることは別です。
ここを分けて考えてみましょう。
身長が違えば、同じ体重でも全身の比率は変わる
まず、最も分かりやすい違いから見ます。
身長です。
体重は、身体全体の重さ。
身長は、身体の縦方向の長さ。
そもそも、表しているものが違います。
たとえば、同じ70kgの男性が二人いる。
一人は身長が高い。
もう一人は身長が低い。
体重計では、どちらも70kgです。
では、全身を見たときの印象まで同じでしょうか?
当然、そうとは限りません。
同じ重さでも、身体の高さが違えば、全身を見たときの縦と横の関係が変わります。
ここで重要なのは、身体には高さだけがあるわけではないということです。
高さ。
幅。
厚み。
身体は三方向に広がっています。
だから、身長だけを見て体重を単純換算することもできません。
人間の身体は「拡大コピー」ではない
ここは大事なので、少し丁寧に見ます。
もし人間の身体が、模型のような完全な拡大縮小だったらどうでしょうか。
身長が10%高くなる。
すると肩幅も10%。
胸の厚みも10%。
胴の幅も10%。
全部、同じ割合で大きくなる。
それなら、身長差から身体全体の大きさをある程度機械的に換算できそうです。
でも、実際の人体はそうではありません。
脚が長い人もいる。
胴が長い人もいる。
肩幅が広い人もいる。
胸板が厚い人もいる。
身長が高いからといって、すべての寸法が同じ割合で大きくなるわけではありません。
つまり、
身長は一方向の長さ。
体格は、高さ・幅・厚みの組み合わせ。
ここを混ぜないことです。
だから、
「あの人より5cm低いから、体重もこのくらい下げれば同じ体格になる」
という単純な換算はできません。
一方向の長さだけでは、三方向に広がった身体の形までは決まらないからです。
身長は、身体の一方向の長さ。
体格は、高さ・幅・厚みの組み合わせで見えます。
身長が近くても、身体の寸法は揃わない
では、こう考える人もいるでしょう。
「身長差が問題なら、同じくらいの身長の人を参考にすればいいのでは?」
確かに、身長差という一つの違いは小さくなります。
しかし、それでも体格は揃いません。
なぜか。
同じくらいの身長でも、身体の各部分の寸法が違うからです。
全身の高さが同じくらいでも、その中身には違いがあります。
胴が長い。
脚が長い。
肩幅が広い。
胸から腹までの厚みが大きい。
これらの組み合わせで、最終的なシルエットが作られます。
同じ腹まわりでも、全身の中での見え方は変わる
たとえば、胴が長い人を考えます。
胸から腰までの縦の距離が長い。
すると、同じような腹の厚みがあっても、その厚みが胴全体の中で占める割合は変わります。
肩幅でも同じです。
肩幅が広ければ、胴の幅が同じくらいでも、肩から腰へ落ちるラインは変わります。
脚の長さもそうです。
上半身だけなら似て見えても、脚の長さが違えば、全身で見たときの比率が変わります。
つまり、
体重を一致させても、身体の寸法までは一致しません。
体重という数字の中には、
「肩幅が何cmある」
「脚がどれくらい長い」
「胴がどれくらい厚い」
という情報は入っていません。
だから、自分が相手と同じ70kgになっても、残るものがあります。
自分の身長。
自分の胴の長さ。
自分の脚の長さ。
自分の肩幅。
体重を合わせることで近づく部分はあるかもしれません。
しかし、kgだけでは消えない違いもあります。
他人の体重は「その人の身体」から出た結果
ここからが、この話の一番重要なところです。
なぜ、私たちは他人の「体重」を目標にしやすいのでしょうか。
理由はシンプルです。
数字だからです。
72kg。
68kg。
75kg。
一つの数字で示せます。
非常に分かりやすい。
一方、写真を見て、
「肩幅は何cmあるのか」
「胸から腰まで何cmあるのか」
「横から見た胴の厚みは何cmか」
これを正確に知るのは簡単ではありません。
だから、取り出しやすい体重の数字だけが強く残ります。
しかし、そこで一つ情報が抜け落ちます。
その体重を生み出した「身体そのもの」です。
その男性には、その男性の身長があります。
胴の長さがあります。
脚の長さがあります。
肩幅があります。
胸や腹の厚みがあります。
そこへ筋肉や脂肪などが重なり、最後に体重という数字が出てきます。
順番は、こちらです。
身体がある。
その身体を測る。
結果として体重が出る。
体重という数字が先にあって、そこから身体が作られるわけではありません。
数字だけ持ってきても、相手の身体は付いてこない
ここを逆に考えると分かりやすくなります。
理想の男性が70kgだった。
その「70kg」という数字だけを、自分の目標へ持ってくる。
しかし、その数字と一緒に、
相手の肩幅は付いてきません。
相手の脚の長さも付いてきません。
相手の胴の長さも付いてきません。
当然です。
持ってきたのは、身体ではなく数字だからです。
だから、目標体重に到達したあとで、
「あれ?」
となることがあります。
70kgになった。
でも、想像していた体格とは違う。
数字は合っている。
なのに見た目が合わない。
これは不思議なことではありません。
合わせたのは「結果の数字」であって、身体の条件ではないからです。
他人の体重は、その人の身体を測った「結果」。
数字だけを合わせても、相手の身体の寸法までは揃いません。
「何kgになりたいか」より、「どこを近づけたいか」
では、理想に近い男性を参考にする意味はないのでしょうか?
そんなことはありません。
参考にできます。
ただし、見る場所を一つ増やします。
「その人は何kgなのか」
だけではなく、
「自分は、その人の何を良いと思ったのか」
ここを見ます。
肩から胴へ落ちるラインでしょうか。
腹まわりの薄さでしょうか。
全身を見たときの細さでしょうか。
服を着たときの胴のすっきり感でしょうか。
ここが分かると、目標が変わります。
それまで、
「70kgになる」
だけだったものが、
「シャツを着たとき、腹まわりをもう少し薄く見せたい」
「肩から腰へのラインをすっきり見せたい」
「正面と横から見た全身を、もう少し細く見せたい」
という、自分の身体で確認できる目標に変わります。
これが大きな違いです。
他人のkgを「見た目の目標」に翻訳する
参考にした男性が70kgだった。
それは情報の一つとして残していい。
でも、そこで止めません。
なぜ、その男性が良く見えたのか。
そこを言葉にします。
たとえば、
「肩まわりはしっかりしているのに、胴が細く見える」
これが良かった。
なら、自分が見るべきなのは70kgという数字だけではありません。
普段着るシャツを着る。
肩から胴へ続くラインを見る。
正面を見る。
横からも見る。
自分の身体で、その部分がどう変わっているかを確認します。
あるいは、良いと思ったのが、
「横から見た腹まわりの薄さ」
だった。
なら、追うべきなのは相手の体重だけではありません。
自分の腹まわりが、横からどう変わったか。
そこです。
こうすると、他人のkgが無意味になるわけではありません。
役割が変わります。
答えではなく、参考値になる。
そして本当に追うのは、自分が欲しい見た目になります。
恋愛目的なら、目標体重の前に「欲しい見た目」を言葉にする
婚活や恋人探しに向けて身体を整える。
そのとき、他の男性の体重を参考にすることはできます。
ただ、実際に女性の目に入るのは何でしょうか。
あなたの目標体重ではありません。
あなた自身の身体です。
あなたの身長。
あなたの肩幅。
あなたの胴の長さ。
あなたの脚の長さ。
その上に作られた、あなたの服姿です。
ですから、たとえば目的が、
「シャツを着たとき、胴をすっきり見せたい」
なら、確認するべきなのは、
「あの人と同じ68kgになったか」
だけではありません。
自分のシャツ姿が、実際にすっきりしてきたか。
こちらのほうが目的に直結します。
全身をもう少し細く見せたいなら、正面と横から自分を見る。
参考にした男性と何が違って見えるのかも、kgではなく形で見ます。
肩の幅なのか。
胴の幅なのか。
横から見た厚みなのか。
全身の比率なのか。
ここまで分かれば、目標はかなり具体的になります。
目標体重を決める前に、一つだけ確認する
参考にしたい男性がいるなら、目標体重を決める前に一つ確認します。
「自分は、この人の何を良いと思ったのか?」
これです。
肩まわりでしょうか。
胴の細さでしょうか。
腹の薄さでしょうか。
全身のバランスでしょうか。
それを言葉にします。
すると、
「68kgになりたい」
という数字だけの目標が、
「自分の身体の、ここを変えたい」
という目標へ変わります。
これは、かなり大きな違いです。
なぜなら、数字に到達したのに、思っていた姿にならない。
そんなズレを減らせるからです。
体重は目安にする。
しかし、体重だけをゴールにしない。
自分が欲しかった見た目が、自分の身体で起きているかを確認する。
そこまでが目標設定です。
他人の体重は、その人の身体を測った結果。
自分の見た目は、自分の身体の寸法の上で整えていきます。
他人と同じ体重まで落とす。
それで近づく部分はあるかもしれません。
しかし、身長も、肩幅も、胴の長さも、脚の長さも同じになるわけではありません。
だから、同じkgになっても同じ体格にはならない。
他人の体重は参考にする。
そのうえで、もう一つ見る。
自分は、その男性の「どこ」を良いと思ったのか。
そこが分かれば、他人のkgだった目標を、自分の身体で追える目標へ変えられます。
数字に身体を合わせるのではありません。
欲しい見た目を、自分の身体の上で確認していく。
他人の体重を参考にするときは、そこまで考えておくとズレにくくなります。