グレード試験6級の自由曲の背景を知る企画。
今回で第3回目です。
自分で選択した5曲のうち4曲がクラシックでした。
今回は譜面自体は難しくないけれど、美しく演奏するのがとても難しい曲です。
「亡き王女のためのパヴァーヌ」です。
逝ける王女のためのパヴァーヌと呼ばれることもあります。
原題はフランス語でこうなります。
Pavane pour une infante défunte.
(パヴァーヌ・プールュヌ・アンファント・デファント)
曲名の由来は、言葉の響きが好きで韻を踏んだらこうなったとか。
嘘か真かは知りませぬ。
作曲時は1899年。
作曲者はモーリス・ラヴェル(1875-1937)
日本人でボレロを知らない人はいないと言っても良いくらい有名な作曲家です。
他にも、夜のガスパール、ダフニスとクロエ、展覧会の絵(編曲)、水の戯れ、などなどたくさんあります。夜のガスパールはスカルボが特に有名で、のだめカンタービレにも出てきましたね。
さて、今回の曲にもある「パヴァーヌ」とは何でしょうか。
16-17世紀のヨーロッパの宮廷で流行した舞踏のことみたいです。
もともとはピアノ曲だったようですが、後に管弦楽に編曲しました。
おそらく管弦楽の方が有名だと思います。
自分もピアノ曲は聴いたことないので。
この記事書きながら聴いたけど、これはこれでありですね。
この記事書きながら聴いたけど、これはこれでありですね。
プロ的には簡単だけど有名で聴き栄えするので、アンコール曲になることも多々あるようです。
私でさえ、吹くだけなら出来ますからね。
綺麗に聴かせるとなると、とてつもなく難易度跳ね上がりますけど。
曲はとてもしっとりして、うら悲しさを持っている印象です。
一人で静かに時間を過ごしたいときに、ぴったりかと思います。
最後に逸話を。
ラヴェルは晩年、自動車事故により記憶障害が進行していました。
ある時、この曲を聴いたときに、
「この素晴らしい曲は誰が作ったのだろうか」と言ったとか。
きっとラヴェルの内面の美しさが最も表れている曲なのかもしれません。