魅惑のフォーレ | 数楽と音学と音楽

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音楽ブログのつもりが数学に侵食されてしまいました・・・。


昨日は体力、精神力を使い果たしてしまい、ご飯食べて寝ました。
肩こりは相変わらずですが、気力は復活。

というわけで、フルートグレード試験6級で挑む自由曲の背景を知ろうという企画、名曲探訪(さっき思いついた)の旅。

第2回目はフォーレ、シチリアーノ(op.78)です。
シチリアーノには色々呼び方があって、シシリエンヌとかシチリアーナとか一体どれが正しいのか迷うことがあります。

調べたらこういうことでした。

シチリアーノ(Siciliano)はフランス語の男性名詞。

シシリエンヌ(Sicilienne)はフランス語の女性名詞。

シチリアーナ(Sicilliana)はイタリア語。


フランス語は男性名詞、女性名詞という日本語には馴染みがない概念があるので、知らないと戸惑いますよね。私の第二外国語はフランス語でしたが、もう読み書きすら出来ません。
数字をいうことくらいなら・・・。

シチリアーノの意味は、シチリア島に関係します。
この島では茄子が有名で、トマトソースと茄子を組み合わせた料理のことをシチリアーノといいます。パスタやピッツアなんでも美味しいです・・・。(また料理ネタかよ

シチリアーノの意味は、シチリア島に関係します。
17世紀から18世紀の時代に誕生しました。ルネッサンス末期からバロック初期あたりの舞曲のようです。6/8拍子や12/8拍子で付点のリズムに特徴があります。
ターララッ、ターララッという感じですね。

さて、このシチリアーナ、フルートとピアノの組み合わせが有名ですが、元々はチェロとピアノの組み合わせだったという意外な事実があります。
youtubeで聞いてみましたが、これはこれでしっとりしたいい雰囲気を醸し出しています。
 
作曲年は1898年。
後にペレアスとメリザンド (op.80)という管弦楽組曲に組み込まれることになります。

中学時代の頃からこの曲と出会っていて、自分の印象は月明かりの灯る夜の森林の中を歩いている情景が出てきます。途中でフクロウと出会うなど、不安の中でも非日常的な体験を楽しんでいる様子を表していると思っていましたが、全然違いましたね。
舞曲でしたよ。

ト短調なので暗めの曲調なのですが、悲哀という感じはなく哀愁的な印象を受けます。
・・・え?よろしく?(これでわかる人は、そういう年代ですね)


フォーレが活躍した時代は、リスト、ブラームスからワーグナー、ドビッシーという強烈な個性が渦なく音楽界なんですね。ワーグナーの調性崩壊とか凄い時代ですねえ。
そんな時代でも、現代でも親しまれている曲をつくったのだからフォーレも凄い人です。