『事故の現場に出会って』
先日、魚市場横の市道で、出会った事を皆さんにお知らせします。
入院中の会長を見舞っての帰路。長浜の魚市場横にさしかかると、T字路の交差点で商用車が停止、車の前には、自転車が倒れ女性が路面で苦しげに悶えている。状況から判断すると、横断歩道を渡っていた自転車をT字路に進入してきた車が、はねた模様。私の進行方向は、両方とも渋滞。商用車の運転手さんは倒れた女性の横でオロオロしている。通りすがりの車はその様子をみながら、皆さんそ知らぬ顔で素通り。
私は直ぐUターンして、現場にかけつけた、と同時に1台の車が止まり、青年がサッと下りてきて、救急車の手配。女性は60過ぎの方で、外傷はないが、自転車が転倒して背中や腰を強打して、苦しんでいる。その間に私は女性の介抱、青年は倒れた自転車、散乱したバッグや買い物の品を片付けながら救急車の到来を待つ。警察にも連絡したが中々やって来ない。待つこと暫し、救急車がやっと到来。警察はなんと、人身事故と通報したにもかかわらず、それから10分以上遅れて自転車でユッタリとおいでになった。我々の役目は終わったので青年に御礼を言って共々その場を立ち去った。
救急員のテキパキとした処置、警察の緩慢な対応、加害者の朴訥とした人柄、そして見てみぬふりして通り過ぎて行く大多数の人々。そのなかで、青年の爽やかな行動がなお一層私の心に感動を呼び、人のぬくもりを感じさせてくれた。その勇気と実行力に大きな拍手を贈った。不幸中の幸い、女性の怪我も大事にいたらぬようであったし様々な人間模様を、見せてくれた事故の現場でした。