2026年9月26日付の日刊スポーツが、

『【eスポーツ】日本協会はぷよぷよ金・栗原悠輝に報奨金を出さない見通し 本人は青い宝石に関心』

と題した見出し記事を報じていました。

 

日刊スポーツの記事の内容からは、報奨金を11歳の栗原選手に出さないのは、eスポーツの国内競技連盟である「日本eスポーツ協会」の事情として、例えば、

・報奨金規定がないから

・栗原選手が未成年だから

・eスポーツ協会が資金難だから

といった理由があるためなのか、わかりません.

しかし、アジア大会や将来的に採用される可能性があるオリンピックを盛り上げ、各スポーツの裾野を広げ、競技力を向上させるためにも、メダリストに対する報奨金制度を確立してほしいと個人的には思います。

 

以下に、この記事を要約し、国際大会におけるメダリストに対する報奨金制度のあるべき姿と選手やその競技への影響について、考察しました。

 

《記事の要約》

愛知・名古屋アジア大会のeスポーツ「ぷよぷよ」で、日本選手団最年少の栗原悠輝(11=東京ヴェルディeスポーツ)が、2026年9月26日に、金メダルを獲得した。

決勝では韓国のカン・ドンシンを10-2で破り、アジア大会史上最年少のメダリストとなった。従来の記録は、2018年ジャカルタ大会のスケートボード女子ストリートで銅メダルを獲得した当時12歳の選手だった。

 

一方、注目されているのがメダリストへの報奨金だ。五輪ではJOCから金500万円、銀200万円、銅100万円が支給される。

これに対しアジア大会には同様の一律制度がなく、報奨金を支給するかどうかや金額は競技団体などによって異なる。

 

今回、日本eスポーツ協会(JESU)から栗原への報奨金は、現時点では支給されない見通しと報じられている。

所属する東京ヴェルディからの報奨についても未定という。

 

栗原は今年2月、セガ公式大会「GigaCrysta ぷよぷよグランプリ ファイナル」でも優勝した。

同大会は優勝賞金100万円だったが、大会規定で15歳以下には賞金の代わりに特別賞品を贈ることになっており、栗原も特別賞品を受け取った。

 

国際総合競技大会で同じ日本代表としてメダルを獲得しても、競技や年齢などによって経済的な評価が異なる現状が浮かぶ。

今後、eスポーツを含めた報奨制度の在り方や、未成年選手に配慮した支給方法について議論が求められそうだ。

(要約、ここまで)

 

《筆者の考察》

11歳の栗原悠輝が「ぷよぷよ」でアジア大会史上最年少の金メダリストとなった。

ここで浮かび上がったのが、メダルの価値と報奨制度の関係である。

 

五輪ではJOCが金500万円、銀200万円、銅100万円を支給する一律制度がある。

競技団体が独自に上乗せする場合もある。

一方、アジア大会には同様の一律制度がなく、競技団体によって対応が異なる。

この違い自体には、各団体の財政規模や競技特性が異なる以上、一定の合理性はある。

 

しかし、日本代表として同じ国際総合競技大会に出場し、同じ金メダルを獲得した選手の評価が競技団体の資金力によって大きく変わるなら、公平性という別の問題が生じる。

 

報奨金には三つの意味がある。

1)選手の功績をたたえる「顕彰」
2)遠征費や練習費などを支える「経済支援」
3)次世代に「努力すれば評価される」と示す競技振興
である。
特にスポンサーやプロリーグが十分に育っていない競技では、報奨制度が選手の競技継続を後押しする意味は小さくない。

 

だからこそ、アジア大会などについても、日本代表として獲得したメダルには競技横断的な「基礎報奨」を設け、財政力のある競技団体や所属企業が独自に上乗せできる二階建て方式を検討する余地があるだろう。

 

未成年者については、さらに慎重な設計が必要だ。
大人と同額の成果評価を基本としながら、現金をそのまま渡すことだけが方法ではない。本人と保護者の意向を踏まえ、一定額を将来の競技活動費や教育費として管理するなど、年齢に応じた仕組みも考えられる。

 

なお、「eスポーツは景品表示法があるから高額賞金を出せない」という説明は現在では単純化し過ぎている。
消費者庁は、大会賞金が選手の技量に対する「仕事の報酬等」と認められる場合、景品規制の対象にならないとしている。
栗原が2月の大会で100万円を受け取らなかったのも、確認できる直接の理由は大会独自の「15歳以下には特別賞品」という規定である。

 

報奨金は単なる「ご褒美」ではない。
それは、その社会が競技と選手の努力をどう評価するかというメッセージでもある。

 

ISO思考で考えれば重要なのは、場当たり的に金額を決めることではなく、目的、基準、公平性、未成年者保護をあらかじめ明確にすることだ。
メダルを取ってから考える制度ではなく、選手が大会に挑む前から分かる制度にする。
それが選手への敬意であり、競技の持続的な発展にもつながる。
 

 

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