2026年8月30日付のヤフーニュースに、スポーツライターの酒井政人氏が、

『「皇居ラン、禁止でいいのでは?」SNSなどで議論拡大 ランナーと歩行者は共存できるのか』

と題した記事を投稿していました。

 

筆者も山手線周辺に出張で宿泊した際には、「皇居ジョギング」をよく実施しています。

ただ、日中は、観光客も多く、皇居周辺の混雑具合など時間帯を考慮したランニングをしないと、歩行者にとっては、迷惑だよなぁ、と自覚しています。

 

以下に、この記事を要約し、皇居ジョギングが人気ある背景と皇居など観光スポットでもあるランニングコースにおける歩行者とランナーの共存について、考察しました。

 

《記事の要約》

<「皇居ラン」禁止論も 歩行者との共存どう図る>

東京・千代田区の皇居周辺を走る「皇居ラン」をめぐり、SNSで「そろそろ禁止にしては」との声が上がり、議論が広がっている。
皇居周辺は1周約5キロで信号がなく、都心からのアクセスも良い。
周辺にはロッカーやシャワーを備えた施設もあり、仕事帰りや休日に多くのランナーが訪れる日本有数のランニングスポットだ。

 

一方、皇居は国内外から観光客が集まる観光地でもあり、高齢者や子ども連れを含む多くの歩行者が利用する。
最近は、集団で横に広がって走る、狭い場所でもスピードを落とさず追い越すといった行為への不満がSNSで目立ち、千代田区にも歩行環境の改善を求める声が寄せられているという。

 

千代田区などが定めた皇居周辺の歩道利用マナーでは「歩道は歩行者優先」を大原則とし、グループで広がらない、狭い場所では一列になる、無理な追い越しをしない、ランナーやウォーカーは反時計回りで通行することなどを求めている。
特に大手門前や千鳥ヶ淵周辺など歩道が狭くなる場所では、速度を落とすことが重要だ。

 

皇居ランそのものが問題なのではなく、一部利用者の走り方が公共空間との摩擦を生んでいるともいえる。
全面禁止という極端な対応に進む前に、混雑時間帯の速度抑制や集団走のルール徹底など、歩行者の安全を最優先にした運用を強化できるかが問われている。

(要約、ここまで)

 

《筆者の考察》

<皇居ラン人気の裏側 「走る自由」と歩行者の安全をどう両立するか>

 

皇居ランがこれほど人気になった理由は分かりやすい。

約5キロという距離は初心者にも経験者にも使いやすく、信号待ちがほぼなく、丸の内や霞が関など都心の職場からも近い。適度なアップダウンがあり、皇居の緑や石垣、東京の街並みを眺めながら走れる。

ランニングステーションも充実し、「仕事帰りに着替えて1周」という都市型スポーツの文化を形成してきた。

 

さらに皇居には象徴性がある。

地方や海外から東京を訪れた人にとって、「皇居一周を走った」という体験自体が観光になる。ランニング仲間との交流やイベントなど、単なる運動を超えたコミュニティーも人気を支えてきた。

 

しかし、忘れてはならないのは、そこがランニング専用コースではなく歩道だという点である。

千代田区の公式ルールも「歩道は歩行者優先」と明記している。

狭い場所では一列になり、無理な追い越しをしないことも求めている。

 

したがって、「ランナーと歩行者がお互い同じ程度に譲り合えばよい」という考え方には少し注意が必要だ。

高齢者、幼児、ベビーカー利用者、視覚・聴覚に障害のある人などは、後ろから接近するランナーを瞬時に認識して避けられるとは限らない。

速度差を生み出している側であるランナーに、より大きな安全配慮責任があると考えるのが自然だろう。

 

だからといって、直ちに全面禁止する必要があるとも思わない。

必要なのはリスクに応じたルールの強化だ。

例えば、混雑時間帯には高速走や集団でのペース走を控える、狭い区間では徐行する、数人以上では一列走行を徹底する。

大人数のイベントについては時間帯や人数を管理する。

千代田区では20人以上のランニングイベントなどについて地域ルールを設けている。

 

さらに、看板だけでなく路面表示や混雑地点での啓発員配置、ランニングステーションを通じたマナー周知、事故・苦情件数の継続把握なども有効だろう。

 

ISO思考で見れば、これは典型的な「利害関係者のニーズの調整」である。

ランナーの健康づくりや観光価値を生かしつつ、最優先すべきは歩行者の安全だ。一部のマナー違反によって全面禁止に追い込まれる前に、事故が起きる可能性を予測して仕組みを改善する。それこそが、皇居ランという文化を長く残すための現実的な共存策ではないだろうか。
 

 

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