2026年8月8日付の関西テレビが、

『日本のマヨネーズが世界を魅了 「ソース類」の輸出額が過去最高を更新 人気の裏には卵黄のコク アメリカでは“日本風”が誕生』

と題した見出し記事を報じていました。

 

以下に、この記事を要約し、日本のマヨネーズがなぜ、世界で人気なのか、また、一時的なブームに過ぎないのかなど今後の展開について、考察しました。

 

《記事の要約》

<日本のマヨネーズ、世界で人気拡大 輸出量は10年で2倍超>

 

日本のマヨネーズが海外で存在感を高めている。

2026年上半期の「ソース類」の輸出額は過去最高を記録し、マヨネーズの輸出量もこの約10年間で2倍以上に拡大した。

訪日外国人が日本で味を知り、帰国後も購入するケースが増えていることや、SNSを通じた口コミが人気を後押ししている。

 

マヨネーズは日本発祥ではない。

スペインの港町マオンが発祥地とされ、日本ではキユーピーが1925年に製造・販売を始めた。

当初はなじみの薄い食品だったが、戦後の食生活の洋風化とともに普及し、現在では家庭料理からお好み焼き、たこ焼き、総菜まで幅広く使われている。

 

海外製品との大きな違いは味わいにある。

欧米では全卵を使用したマヨネーズが一般的なのに対し、代表的な日本製品は卵黄を多く使う「卵黄タイプ」。

卵黄由来の強いコクとうま味、滑らかな食感が特徴で、海外でも差別化要因になっている。

キユーピー自身も卵黄タイプのコクを科学的に研究している。

 

現在、キユーピー商品は世界79の国・地域に展開され、2025年度の海外売上高は1003億円、前年比9%増となった。

海外事業は売上高の約2割を占め、連結事業利益では3割超を生み出す成長分野となっている。

 

一方、地域によって味の好みは異なる。

中国ではフルーツサラダに合う甘いタイプを販売するなど、現地化も進む。日本独自の味を核としながら地域の食文化に合わせられるかが、世界市場で定着する鍵となりそうだ。

(要約、ここまで)

 

《筆者の考察》

<なぜ「日本のマヨネーズ」は世界を魅了するのか>

 

日本のマヨネーズ人気は、単なる「日本食ブーム」の副産物ではない。

最大の理由は、海外の一般的なマヨネーズとは明確に違う「味の商品設計」にある。

 

代表的なキユーピーマヨネーズは全卵ではなく卵黄を使用する。

卵黄を多く使うことでコクとうま味が強まり、クリーミーで濃厚な味になる。

キユーピーの研究でも、卵黄由来の低分子ペプチドがコクに関与する可能性が確認されている。つまり外国人にとっては、「同じマヨネーズなのに味が違う」という驚きがある。

 

第二は、日本食そのものの世界的普及だ。

寿司やラーメンだけでなく、たこ焼き、お好み焼き、唐揚げ、ポテトサラダ、たまごサンドなど、日本のマヨネーズと相性の良い料理が海外で知られるようになった。

訪日観光客が日本で食べ、SNSで紹介し、帰国後に商品を探すという循環も生まれている。

マヨネーズが「調味料」だけでなく、「日本で味わった食体験」を再現する商品になったのである。

 

では一時的なブームなのか。

私はその可能性は低いとみる。キユーピーの2025年度海外売上高は1003億円、前年比9%増で、海外事業はすでに連結事業利益の3割超を担う。79の国・地域に展開し、企業自身もマヨネーズを「世界戦略商品」と位置づけている。

これは流行商品というより、海外事業の柱へ移行していることを示す。

 

さらに重要なのが「現地化」である。

中国では甘いマヨネーズを開発し、北米では大手スーパーへの販売を広げるなど、単純に日本の商品を輸出するだけではない。

現地生産、価格競争力、地域ごとの食文化に合わせたメニュー提案まで行っている。

 

ただしリスクもある。

海外メーカーが「Japanese Style Mayo」を開発すれば模倣品との競争が激しくなる。

円高、卵や食用油価格の高騰、健康志向による高脂質食品への敬遠も無視できない。

また、スイスの例のように、日本型マヨネーズへの需要がそれほど強くない地域も当然ある。

 

今後は「日本製だから売れる」のではなく、品質、安全性、味、ブランド、現地ニーズへの対応力で選ばれる段階に入るだろう。

日本で100年かけて独自進化したマヨネーズが世界の標準の一角になるか。その鍵は、成功した味を守ることと、現地に合わせて変えることを両立できるかにある。

これはまさに、顧客要求を捉え、変化に適応しながら価値を継続的に高める「ISO思考」にも通じる。

 

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