2026年8月3日付の日テレNEWSが、
『日本に対して良い印象持つ韓国人54.3% 過去最高 日韓両国のシンクタンクによる世論調査』
と題した見出し記事を報じていました。
以下に、この記事を要約し、反日教育によりかつては、大多数の韓国人が日本に対する印象が悪かったのに、逆転した背景と今後の影響について、考察しました。
《記事の要約》
<韓国で「日本に良い印象」が過去最高 文化交流と安全保障が後押し>
日韓両国のシンクタンクが共同で実施した世論調査で、日本に良い印象を持つ韓国人の割合が54.3%となり、2013年の調査開始以来、最高を更新したことが分かった。
一方、日本で韓国に良い印象を持つ人も35.3%となり、前年より10.5ポイント上昇した。
韓国側では、2020年の日韓関係悪化時には日本への好印象は12.3%まで落ち込んだが、その後は回復傾向が続き、初めて半数を超えた。
韓国の東アジア研究院は、日本旅行や買い物、アニメ、ゲームなど日本文化への接触機会が増えたことに加え、安全保障環境の変化により、日本との協力の必要性を認識する人が増えたことが背景にあると分析している。
近年は円安も追い風となり、多くの韓国人観光客が日本を訪れている。
旅行先も東京や大阪だけでなく、地方都市へ広がり、日本各地で経済効果を生み出している。
また、若い世代を中心に、アニメや漫画、ゲーム、キャラクター文化などを通じて日本への親近感を持つ人も増えている。
一方、日本側でも韓国に対する印象は改善傾向にある。K-POPや韓国ドラマなどの文化交流に加え、日韓首脳による「シャトル外交」の再開や、李在明大統領への評価が一定程度改善したことも影響したとみられる。
もっとも、歴史認識や領土問題など、両国間には依然として解決していない課題も残る。
専門家からは、「文化交流による相互理解は進んでいるものの、政治や外交情勢によって世論は大きく変動する可能性がある」との指摘もある。
今回の調査は、文化交流や人的往来が国民感情を改善する力を示す一方で、その成果を一過性に終わらせず、安定した相互理解へ発展させられるかが、今後の日韓関係の重要な課題であることを示している。
(要約、ここまで)
《筆者の考察》
<「反日」から「親近感」へ 韓国世論の変化は本物なのか>
韓国で日本に良い印象を持つ人が過去最高となったことは、日韓関係にとって明るい材料である。
ただし、この結果を「反日教育がなくなった」「韓国人の意識が完全に変わった」と単純に結論づけることはできない。
今回の変化は、教育だけではなく、文化、経済、安全保障など複数の要因が重なって生まれたものと考えるべきである。
かつて韓国では、日本統治時代の歴史教育や歴史問題を背景に、日本への否定的なイメージが形成されやすい環境があった。
一方で、1998年以降、日本の大衆文化が段階的に開放され、近年ではアニメ、漫画、ゲーム、サンリオやポケモンなどのキャラクター、さらには日本旅行が若年層の日常に浸透した。
SNSや動画配信サービスの普及により、政治や報道を介さず日本文化に直接触れる機会が飛躍的に増えたことは、若い世代の意識変化に大きく寄与したと考えられる。
経済的な要因も見逃せない。円安によって日本旅行の魅力が高まり、韓国からの訪日客は地方都市へも広がっている。
実際に日本を訪れ、安全性、交通機関の利便性、接客サービスなどを体験することで、日本への印象が改善するケースは少なくない。
実体験は、従来の固定観念を和らげる力を持つ。
さらに近年は、北東アジアの安全保障環境が大きく変化した。
北朝鮮のミサイル問題や、中国の軍事的活動の活発化などを背景に、日本と韓国が協力すべきだという現実的な認識も広がっている。
政治的立場は異なっても、安全保障や経済面では協調が必要との見方が世論にも反映されていると考えられる。
一方で、今回の調査結果を過度に楽観視することも避けるべきである。
歴史問題や領土問題は依然として存在し、政権交代や外交上の摩擦が生じれば、世論が短期間で変化する可能性は否定できない。
実際、2020年には好印象が12.3%まで低下した経緯もあり、国民感情は外交環境の影響を受けやすい。
今後の日韓関係を安定させるためには、政治的対立と民間交流を切り分けて考える姿勢が重要である。
学生交流、観光、経済協力、文化交流を継続することで、互いを理解する機会を積み重ねることができる。
また、政府同士も感情論ではなく、経済、安全保障、人的交流といった共通利益を基盤とした対話を続ける必要がある。
ISO思考の観点では、相手国との関係を一時的な感情や政権交代だけで評価するのではなく、事実に基づきリスクと機会を継続的に分析し、長期的な信頼関係を構築することが重要である。
今回の調査結果はゴールではなく、相互理解を深める新たなスタートラインとして捉えるべきではないだろうか。
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