<事務所用及び店舗用家具の製造業における環境パフォーマンスとは>
事務所用及び店舗用家具の製造業における環境パフォーマンスとは、机、椅子、棚、カウンター、什器などの設計、材料調達、加工、塗装、組立、梱包、出荷に至るまでの事業活動が環境に与える影響を把握し、その低減成果を定量的に示すものである。ISO14001では、組織が環境側面を特定し、重要な環境影響に対して目的及び目標を設定し、継続的改善を行うことが求められる。本業種は、木材、金属、樹脂、接着剤、塗料など多様な材料を使用すること、加工時に木粉や端材が発生すること、さらに家具製品が長期間使用される点に特徴がある。そのため、製造工程だけでなく、資源循環や長寿命化まで含めて環境パフォーマンスを考える必要がある。
《環境パフォーマンスの具体例》
1)木材及び金属材料の使用効率向上
木材の切断時に発生する端材や金属加工時のスクラップ削減、再資源化率向上が代表的な環境パフォーマンスとなる。
2)エネルギー使用量及び温室効果ガス排出量の削減
木工機械、金属加工機、乾燥炉、空調設備などの電力消費削減が重要な指標となる。
3)塗装及び接着工程における揮発性有機化合物排出の削減
塗料や接着剤から発生する揮発性有機化合物の管理が重要である。
4)廃棄物発生量の削減
木粉、端材、不良品、梱包材、廃塗料などの削減と適正処理が求められる。
5)製品の長寿命化及び再利用性向上
耐久性が高く修理可能な家具は、廃棄物削減と資源循環に貢献する。
6)調達段階での環境配慮
持続可能な森林由来木材や再生材料の使用も重要な環境パフォーマンスとなる。
《環境パフォーマンスの取組み方》
1)材料管理
切断計画の最適化、設計段階での材料使用量削減、木材及び金属端材の分別回収と再資源化を進める。木材については、適切に管理された森林由来材料を優先調達する。
2)エネルギー管理
高効率加工機械の導入、設備稼働時間の最適化、LED照明化、エネルギー使用量の見える化を実施する。再生可能エネルギーの活用も有効である。
3)塗装及び接着工程
水性塗料や低揮発性接着剤への切替、局所排気設備の導入、作業手順の標準化、保管管理の徹底を行う。
4)廃棄物管理
不良率低減、木粉の再利用、梱包材削減、分別の徹底、リサイクル業者との連携を強化する。
5)製品設計
部品交換しやすい構造、長期間使用できる耐久設計、分解しやすい構造を採用し、修理や再利用を容易にする。
6)物流面
物流面では梱包の簡素化や積載効率向上により輸送時の環境負荷低減を図る。
<結論>
事務所用及び店舗用家具の製造業における環境パフォーマンスは、材料使用、エネルギー消費、化学物質管理、廃棄物削減、製品長寿命化、資源循環など多面的な要素で構成される。
ISO14001に基づき、環境側面を正確に把握し、定量的指標を用いて継続的改善を行うことで、環境負荷低減と製品価値向上を同時に実現できる。
環境パフォーマンスの向上は、循環型社会の実現と企業の持続的成長を支える重要な経営課題である。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ1013号より)
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