2026年6月14日付の「IT Media mobile」が、

『DAZN「980円表記」まだ炎上続く 公式の「やあ!」返信が火に油』

と題した見出し記事を報じていました。

以下に、この記事を要約し、DAZNの炎上が長引く理由と今回の“炎上”について根本的な再発防止策について、考察しました。

 

《記事の要約》

スポーツ配信サービス「DAZN(ダゾーン)」が提供するサッカー特化プラン「DAZN Soccer」を巡る料金表示問題が、大きな波紋を広げている。

問題となったのは、「月額980円」という価格表示が強調されていた一方で、実際には途中解約できない年間契約であり、総額2万6340円の支払いが必要だった点だ。

利用者からは、「誤解を招く表示」、「ダークパターンではないか」と批判が相次いだ。

 

DAZNは6月13日に公式謝罪を発表し、対象期間中に契約した利用者に対し、解約や返金、月額プランへの変更などの救済措置を示した。

しかし、騒動は収束していない。

 

背景には、企業側と利用者側の認識の違いがある。

DAZNは、一部画面で年間契約を月間契約と受け取れる表記があったことを問題視し、その点について謝罪している。

一方、利用者が不満を抱いているのは、「月額980円」という見せ方そのものだ。

年間契約であることは画面内に記載されていたものの、総額より月額が強調されていたため、多くの利用者が短期契約と誤認したとみられている。

 

さらに批判を強めたのが、公式SNSの対応だ。

利用者の不満投稿に対し、ヘルプアカウントが「やあ!」「ライブチャットをご利用ください」といった軽い調子の返信を行い、「事態を軽視している」との反発を招いた。

 

今回の問題は単なる表記ミスだけではなく、利用者の信頼を損なったことが本質である。

一度失われた信用は簡単には戻らない。

DAZNには料金表示の改善だけでなく、利用者目線に立った説明やコミュニケーションの見直しが求められている。

(要約、ここまで)

 

《筆者の考察》

【なぜDAZN炎上は収まらないのか】

今回のDAZN騒動が長期化している最大の理由は、「料金表示の問題」ではなく、「信頼の問題」だからである。

 

企業側は「一部の表記ミス」と説明している。

しかし利用者が問題視しているのは、年間契約であるにもかかわらず、「月額980円」という魅力的な数字が前面に出ていたことだ。

法律上の説明義務を果たしていたとしても、多くの利用者が短期契約と誤認したのであれば、利用者体験としては失敗だったと言わざるを得ない。

 

さらに、今回の騒動には過去からの不満も積み重なっている。

DAZNは過去にも値上げや解約手続きの分かりにくさ、アプリの操作性などで批判を受けてきた。

利用者の中には「またか」という感情があり、今回の問題は単独の出来事ではなく、不満の蓄積が一気に噴出した形といえる。

 

企業不祥事の対応で重要なのは、「何が悪かったのか」を被害者と同じ視点で認識することだ。

しかし今回の謝罪文からは、「表記ミスが問題だった」という認識が強く伝わり、「誤認を招く料金表示そのものが問題だった」という利用者感覚との間に大きな温度差があった。

 

また、炎上時のSNS対応も問題だった。

利用者が怒りや不安を抱いている時に、機械的な定型文や軽い口調で対応すると、「誠意がない」と受け取られる。

危機管理広報の基本は、まず相手の感情を受け止めることである。

 

【根本的な再発防止策とは】

再発防止の第一歩は、「総額表示」を基本とすることだ。

例えば、

「年間契約26,340円(月額換算980円)」

と表示すれば、多くの誤解は防げる。

航空券や携帯電話料金でも同様だが、利用者が最終的に支払う総額を分かりやすく示すことが透明性につながる。

 

第二に、契約直前の確認画面で「途中解約不可」「年間契約」であることを明確に表示し、利用者が再確認できる仕組みを設けるべきだ。

 

第三に、UI・UX設計の第三者監査を導入することも有効である。

欧米ではダークパターン規制が進んでおり、利用者を誤認させる設計は企業リスクそのものになっている。

 

そして最後に最も重要なのは企業文化の見直しである。

「法的に問題がない」ではなく、「利用者はどう受け取るか」という視点を経営判断の中心に置かなければならない。

 

今回DAZNが失った最大のものは、一時的な売上ではなく、長年築いてきたブランドへの信頼である。

信頼回復には返金だけでは不十分だ。

利用者目線に立った透明性の高いサービス運営こそが、真の再発防止策なのである。
 

 

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