2026年3月5日付の読売新聞onlineが、
『ポッカ、自販機事業を売却し全国の4万台譲渡へ…商品販売は当面継続』
と題した記事を報じていました。
以下に、この記事を引用し、飲料メーカー(ダイドーやポッカ)が自販機事業を売却する背景や理由、今後の自販機事業の活路などについて考察しました。
《記事の引用》※筆者が一部編集
サッポロホールディングス傘下のポッカサッポロフード&ビバレッジは2026年3月5日、自動販売機事業を売却すると発表した。
機器の維持管理費や物流費の上昇など、事業環境の悪化が理由としている。グループとしては今後、酒類や飲料商品の開発など、より収益性の高い分野に経営資源を集中させる方針だ。
売却先は清涼飲料の製造販売を手がけるライフドリンクカンパニー。
同社はドラッグストアやスーパー向けに水やお茶、炭酸飲料などを販売している。
売却額は公表されていない。
ポッカサッポロが全国で展開している約4万台の自販機は同社に譲渡されるが、当面は現在の商品の販売を継続する予定だ。
自販機事業を巡っては、ダイドーグループホールディングスも不採算の自販機約2万台を撤去すると発表しており、飲料メーカーの間で事業見直しの動きが広がっている。
背景には物流費や原材料費の高騰、電気代の上昇に加え、自販機での販売低迷がある。
人件費や保守コストの増加も重なり、従来のビジネスモデルが厳しさを増している
(引用、ここまで)
《筆者の考察》
<飲料メーカーが自販機事業を見直す背景と今後>
日本は「自販機大国」と呼ばれ、かつては街角の販売網として大きな役割を果たしてきた。
しかし近年、飲料メーカーが自販機事業の縮小や売却を進めている背景には、ビジネス構造そのものの変化がある。
第一の要因はコスト構造の悪化だ。
自販機は電気代、補充配送、機器保守など多くの固定費を伴う。
特に近年は電力価格や物流費が上昇し、利益を圧迫している。
さらに自販機設置場所の賃料や手数料も高まり、従来の収益モデルが成立しにくくなっている。
第二は販売チャネルの変化である。
コンビニやドラッグストア、スーパーが増え、飲料を購入できる場所は大きく広がった。
価格競争力の面でも、まとめ買いができる店舗販売の方が優位になり、自販機の販売量は伸び悩んでいる。
第三はメーカーの戦略転換だ。
飲料メーカーは商品開発やブランド戦略に経営資源を集中し、販売インフラは専門事業者に委ねる動きが強まっている。
自販機は本来、流通事業に近い分野であり、製造企業が自ら運営する必然性は薄れつつある。
一方で、自販機ビジネスが完全に消えるわけではない。
むしろ今後は「付加価値型」へ変化していく可能性が高い。
例えばキャッシュレス決済やデジタル広告、AIによる需要予測、温度管理の高度化など、スマート自販機としての進化である。
また、観光地や災害対応型自販機、地域特産品の販売拠点など、社会インフラとしての役割も期待される。
大量設置型から高付加価値型へ。
日本の自販機産業は、量の時代から質の時代へ転換点を迎えている。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ1001号より)
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