2026年1月31日付の東京商工リサーチが、
『美容業の倒産、過去20年で最多 ~ 問われる経営効率化と対応力 ~』
と題した記事を報じていました。
以下に、この記事を要約し、生き残ることができる美容業と生き残るためにやるべきことについて、考察しました。
《記事の要約》
新年を迎え、美容室に足を運ぶ人も多いが、その裏で美容業界の淘汰が急速に進んでいる。
2025年の美容業(美容室を含む)の倒産は120件と、前年比5.2%増となり、過去20年で最多を記録した。
東京商工リサーチによると、倒産原因の8割超は販売不振で、破産が9割以上を占める。
負債1億円未満、資本金1千万円未満の小・零細規模が中心で、体力の乏しい事業者が直撃を受けている。
背景にはコスト高がある。
人件費に加え、水道光熱費や薬剤・備品の価格が軒並み上昇する一方、業界は過当競争のため値上げが難しい。
さらにコロナ禍を契機に顧客の来店サイクルが長期化し、売上の回復が遅れている。集客を狙いSNS広告に力を入れる店も多いが、即効性は乏しい。
美容師不足も深刻だが、時間帯による需給の偏りが大きく、スポット的な人材確保ニーズが高まっている。
ただし人件費の高騰が経営を圧迫する構図は変わらない。
厚生労働省によれば、2024年度末の美容所数は約27万8千施設と増加が続き、競争はさらに激化している。
予約管理のデジタル化やSNS活用など、DXと効率化が進む一方、価格の二極化も鮮明だ。
参入と淘汰が同時に進む中で、美容業界は経営力と付加価値の真価が問われる局面に入っている。
(要約、ここまで)
《筆者の考察》
<生き残ることができる美容室と生き残るためにやるべきこと>
美容業界で生き残れるのは、「安さ」か「価値」かの二極のうち、明確な立ち位置を持つ事業者である。
中途半端な価格帯で、技術・接客・体験のどれも突き抜けない店ほど淘汰されやすい。
低価格路線は、短時間・高回転・標準化を徹底できるチェーン型に限られる。
人件費を抑え、メニューを絞り、顧客の期待値を明確に管理できなければ成立しない。
一方、個人店や小規模サロンが同じ土俵で価格競争に挑めば、体力負けは避けられない。
もう一つの道が付加価値型だ。
ここで重要なのは、単なる高価格ではなく「理由のある価格」である。
高度な技術、再現性の高い提案、丁寧なカウンセリング、明朗会計、そしてホスピタリティ。
顧客は「雑な対応」「不透明な指名料」「押し売り」に強い拒否感を示す。
逆に言えば、信頼と納得を積み重ねた店には、価格以上の価値を感じて通い続ける。
生き残りのためにやるべきことは三つある。
第一に、顧客の再定義だ。
誰に、何を提供する店なのかを明確にし、営業時間や人員配置を最適化する。
第二に、技術と体験の見える化である。
施術の強み、ホームケアの提案、商品知識を言語化し、SNSや対面で伝える。
第三に、経営視点の導入だ。
予約管理、原価管理、人件費コントロールを感覚ではなく数字で行う。
美容業は「美を売る仕事」であると同時に「信頼を積み上げるサービス業」だ。
顧客の人生に長く寄り添う覚悟と、冷静な経営判断を両立できるかどうか。
それが、これからの生存条件になる。
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