2026年1月29日付の毎日新聞が、

『SNSはOK、メールはNG ネット選挙運動の「落とし穴」』

と題した記事を報じていました。

以下に、この記事を要約し、その他に、「ネット選挙運動」における候補者と有権者のNG行動について考察しました。

 

《記事の要約》

2013年に解禁されたインターネット選挙運動は、SNSの普及とともに今や選挙戦の重要な舞台となっている。

候補者陣営だけでなく、有権者自身もSNSで支持表明や投票の呼びかけを行うことが一般的になった。

一方で、思わぬ「落とし穴」にはまり、公職選挙法違反に問われる可能性も指摘されている。

 

2025年6月に行われた兵庫県尼崎市議選では、ある男性がSNSに候補者への投票を呼びかける投稿を行った。

内容自体は一見問題なさそうだったが、投稿には「広告」と表示されていた。

SNSの有料拡散機能を使い、より多くの利用者に見せる仕組みを利用していたためだ。

公職選挙法では、選挙運動を目的とした有料インターネット広告を禁止しており、違反すれば選挙権や被選挙権の停止といった重い罰則を受ける恐れがある。

 

識者は、ネット選挙解禁当時には想定されていなかった技術が急速に普及し、法律が追いついていないと指摘する。

選挙運動が認められる期間は公示日から投票前日までで、投票当日の呼びかけや、それ以前の投稿を当日に再拡散する行為も問題となり得る。

また、虚偽情報の拡散や誹謗中傷は、公職選挙法だけでなく名誉毀損や侮辱罪に問われる可能性がある。

 

SNSや動画投稿は認められている一方で、有権者による電子メールでの投票呼びかけは禁止されている。

なりすましや密室性の高さなどが理由だ。

ネット選挙は自由度が高いように見えるが、実際には多くの制約がある。

有権者一人ひとりがルールを理解し、慎重に行動することが求められている。

(要約、ここまで)

 

《筆者の考察》

<「ネット選挙運動」における候補者・有権者のNG行動>

 

ネット選挙運動の最大の特徴は、誰もが発信者になれる点にある。

その反面、意図せず違法行為に踏み込んでしまう危険も高い。

記事で紹介された「有料ブースト広告」の禁止は象徴的な例だが、注意すべきNG行動はそれだけではない。

 

まず候補者側のNG行動として重要なのは、資金の使い方と管理である。

ネット上であっても、運動員や支援者に対する金品の提供、報酬性のある業務委託は厳しく制限されている。

動画制作やSNS運用を外注する場合でも、選挙期間中の契約内容次第では違反となり得る。

また、深夜や早朝にライブ配信で投票を呼びかけるなど、時間帯の制限を軽視した発信も問題だ。

 

次に有権者側のNG行動で多いのが、「善意の応援」のつもりで行う違反行為である。

選挙期間中に候補者名と投票依頼を含む投稿を、有料で拡散することはもちろん、投票日当日に「最後のお願い」と書き込む行為も違反となる可能性が高い。

さらに、選挙前に作成した応援投稿を、投票日に再投稿・共有することも注意が必要だ。

 

誤解されやすいのが、いわゆる「まとめ動画」や切り抜き動画である。

特定の候補者の印象を操作する意図が明確であれば、個人の投稿であっても選挙運動とみなされる余地がある。

虚偽情報や誇張表現を含めば、選挙妨害や名誉毀損に発展しかねない。

ネットでは匿名性が高いが、「誰が投稿したか」は後から必ず特定されると考えるべきだ。

 

さらに、18歳未満の選挙運動、人気投票や当落予想の公表、投票行動を誘導するアンケートの実施なども禁止されている。

ネット上では軽いノリで行われがちだが、いずれも民主主義の公正性を損なう行為として規制されている。

 

今後は、プラットフォーム側の注意喚起や、制度の分かりやすい周知も不可欠だろう。

しかし最終的に問われるのは、発信者一人ひとりのリテラシーである。

ネット選挙は「自由に見えるが、実は厳密なルールの上に成り立っている」ことを理解することが、健全な民主主義を守る第一歩となる。
 

 

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