2026年1月27日付の「ランナーズonline」が、
『弓削田眞理子さん67歳で3年8カ月ぶりサブスリーの要因分析「筋力や代謝系機能の衰えをピーキングやペース配分でカバー」』
と題した記事を掲載していました。
ご存知の方も多いと思いますが、「弓削田真理子さん」は、62歳でフルマラソンの自己ベスト(2時間52分13秒:2021年1月の大阪国際女子)を達成した「最強市民ランナー」とも言われる凄い方です。
なお、全世界での65才以上女子で、フルマラソンの「サブスリー」(3時間以内で完走すること)を達成したランナーは、弓削田さん、ただ一人です。
以下に、この記事を要約し、社会人になってからランニングを始めた一般市民が、50代後半以降も「サブフォー」(4時間以内で完走すること:2019年の東京マラソンでは上位約22%)を維持するために必要な練習内容について、考察しました。
《記事の要約》
2025年11月16日の神戸マラソンで、弓削田眞理子さん(67歳)が2時間58分59秒のサブスリーを達成した。
65歳以上の女性としては世界初とされる快挙で、3年8カ月ぶりのサブスリー復活でもある。
弓削田さんは2021年の大阪国際女子マラソンで2時間52分13秒の自己ベストを記録しており、今回の神戸までの記録低下率は年約0.8%。
これはマスターズアスリートに見られる「年1~0.8%」という範囲の上限で、極めて理想的な推移だ。
桜美林大学の山本正彦教授による測定では、最大心拍数は159拍/分と6年前とほぼ変わらず、心肺機能の高い水準が維持されていることが示された。
インターバル走など強度の高い練習を継続してきた成果とみられる。
一方、マラソンペースの指標となる無酸素性代謝閾値(AT)は、キロ4分17秒と6年前から約7%低下。筋量の減少など、加齢による影響は避けられない。
それでもサブスリーを達成できた最大の要因は、ランニングエコノミーの改善とレースマネジメントの巧みさだ。
月2回の40キロ走による走り込みや、上下動の少ないフォームへの変化が効率を高めた。
また、疲労を抜いたうえで本番にピークを合わせる調整が功を奏した。
神戸マラソン後半ではストライドが縮む一方でピッチを維持・向上させ、ペースの大崩れを防いでいる。
総じて、心肺機能を保つトレーニングと、経験に裏打ちされたペース配分が、60代後半でもサブスリーを可能にしたといえる。
(要約、ここまで)
《筆者の考察》
<社会人ランナーが50代後半以降も「サブフォー」を維持するための練習>
社会人になってから走り始めた一般市民ランナーにとって、50代後半以降もフルマラソン4時間以内、いわゆる「サブフォー」を維持するには、若い頃と同じ練習量や発想では限界がある。
鍵となるのは「量より質」「回復を前提とした計画性」だ。
第一に重要なのが、心肺機能の維持である。
最大酸素摂取量は加齢とともに低下するが、週1回程度のインターバル走やテンポ走を継続すれば、その低下を緩やかにできる。
具体的には、1km×4~6本をややきつい強度で行う、あるいは20分間のやや速めのペース走を取り入れる。
頻度を増やす必要はなく、「継続」が最優先だ。
第二に、筋力とランニングエコノミーの確保である。
50代以降は筋量が減りやすく、特に下半身の出力低下が走力に直結する。
スクワットや片脚立ちなど自重トレーニングを週2回程度行い、フォームは上下動を抑えた省エネ型を意識する。
これにより、同じ心拍数でも速く、長く走れる身体を作れる。
第三に、ロング走の位置付けだ。
毎週の長距離走は不要だが、月1~2回、25~30kmを余裕のあるペースで走ることで、持久力とペース感覚を養う。
ここで重要なのは「追い込みすぎない」こと。完走後に数日疲労を残さない強度が、継続につながる。
第四に、回復とピーキングである。
50代後半以降は疲労回復に時間がかかるため、休養も練習の一部と捉える必要がある。
レース前2~3週間は走行距離を減らし、強度を保ったまま疲労を抜く。
これにより、当日に持てる力を最大限発揮できる。
サブフォー維持に必要なのは、限界への挑戦ではなく、身体の変化を理解したうえでの最適化だ。経験を武器に、無理なく続けることこそが、50代後半以降の最大の戦略といえる。
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