2026年1月16日付の「J castニュース」が、
『吉野家、紙メニュー価格表記に「ミスリード」指摘続々→謝罪 「配慮が十分でなかった」デザイン再検討へ』
と題した記事を報じていました。
筆者は、記事の見出しだけ見て、本文を読む前に、この「紙メニュー」を画像検索して確認しました。
「わかりにくい価格表記」という結果を知っているせいかもしれませんが、個人的には「この2つのメニューを並べた広告で価格の勘違いする人が発生するのもわかるが、吉野家側に配慮が足りないとは言えないのでは?」と思いました。
その理由は、2つあって、
・紙のメニュー表の価格表示には「各」と書かれている
・注文は(おそらく)タブレットからだから(注文商品の)価格が表示される
からです。
吉野家側としては、2つの商品(牛すき鍋膳、とんこつ醤油牛鍋膳)価格が同一なので、メニュー表では、「2つの商品を並べ“定食価格”と“単品価格”を表記」したのだと思います。
確かに、“視覚的”には、「定食価格がメニュー表の左側商品(牛すき鍋膳)の価格」、「単品価格がメニュー表の右側商品(とんこつ醤油牛鍋膳)」のように勘違いしやすいかもしれませんが、「タブレット注文」なら「注文確定」時に「価格」が表示されますので、そこで確認すればよいのです。
仮に、タブレット注文ではなく、店員さんを呼び出しての「口頭注文」であれば、注文確認の際に「このメニューは、定食(御膳)と単品がありますが、定食価格は税込899円になります」と注意喚起を含めた注文確認を店側がすればよく、「メニュー表の表記を見直すほどの対応は必要ない」と思うのです。
以下に、この記事を要約し、このような消費者からの指摘に対する「今の時代の大手飲食チェーンに求められる最適解」について、考察しました。
《記事の要約》
大手牛丼チェーン・吉野家の冬季限定メニューを巡り、紙メニューの価格表記が誤認を招くとしてSNSで議論が広がった。
2商品を横並びにし、両商品共通の「定食」「単品」価格を横断的に表示した結果、左の商品が高く右が安いように見えるとの指摘が相次いだ。
吉野家は「配慮が十分でなかった」と認め、誤認を最優先で防ぐ観点から紙メニューを含む表示デザインの見直しを検討すると表明した。
(要約、ここまで)
《筆者の考察》
<今の時代に吉野家に求められる「最適解」の対応とは>
今回の論点は、価格が「正しいか」ではなく、「一目で誤解なく伝わるか」に尽きる。
タブレット注文で最終価格が確認できるとしても、紙メニューは来店直後に目に入る一次情報であり、直感的理解が求められる。
全国チェーンは高齢者、急いでいる客、デジタルに不慣れな層も含めた“最大公約数”に合わせる責務がある。
最適解は三層設計だ。
第一に紙メニューの単純化。
価格は、各商品ごとに縦配置で明確に紐づけ、共通価格でも「各」の文字に依存しない。
税込価格を主表示、税抜は補助表示に抑える。
第二にデジタルとの役割分担。詳細条件や派生オプションはタブレットに集約し、紙は「選択の入口」に徹する。
第三に運用での補完。口頭注文時は価格の復唱確認を標準化し、ピーク時でも誤解を残さない。
これはデザイン論に留まらない。
ISO思考で言えば、顧客接点における誤認リスクの予防であり、クレーム削減・信頼維持という品質目標に直結する。売りたい気持ちより、誤解を生まない設計を優先することが、結果的にブランド価値と回転率を高める。
見やすさはコストではなく、投資である。
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