2026年1月15日付の読売新聞オンラインが、
『大阪府知事・市長ダブル選急浮上に疑問の声…選挙に多額の費用、自民は独自候補擁立せず・公明「相手にしない」』
と題した記事を報じていました。
以下にこの記事を要約し、「大阪府知事・市長ダブル選急浮上に疑問の声」が上がっている理由と「ダブル選挙を仕掛けた吉村大阪府知事の狙いとその後に起きること」を予想し、考察しました。
《記事の要約》
大阪府の**吉村洋文知事と大阪市の横山英幸**市長が、衆院選に合わせて辞職し、出直しの「ダブル選挙」を実施する案を検討していることが分かった。
選挙では、3度目となる「大阪都構想」への挑戦の是非を府民・市民に問う考えだという。
しかし、この動きは急浮上したため、府・市の内部や他党からは疑問の声が相次いでいる。
自民党会派は「多額の費用をかける大義がない」として対抗馬を立てない方針を確認。
公明党も「相手にしない」と冷淡な姿勢を示した。共産党は慎重に対応を検討するとしている。
行政内部からも戸惑いが広がる。府幹部の一人は都構想の理念には理解を示しつつも、「出直し選は強引ではないか」と懸念。市側では「市長不在となれば来年度予算編成に支障が出る」との実務的な不安も出ている。
(要約、ここまで)
《筆者の考察》
今回、「大阪府知事・市長ダブル選急浮上」に疑問の声が上がっている最大の理由は、時期・目的・手法のいずれもが府民・市民に十分説明されていない点にある。
つまり、「なぜ今なのか」「本当に民意を問うためなのか」という根源的な不信感だ。
まず時期の問題である。
衆院選と同時に出直し選を行っても、当選した場合の任期は残り期間のみで、来年4月には再び知事選が控える。
行政コストを抑えるとの説明はあるが、結果として短期間に選挙が重なる構図は、税金の有効活用という観点から説得力を欠く。
次に目的だ。
維新側は「大阪都構想の是非を問う」とするが、過去2度の住民投票で否決され、吉村知事自身が「もう挑戦しない」と発言していた経緯がある。
国保逃れ問題や党内不祥事から世論の関心をそらす“争点転換”と受け止められても不思議ではない。
さらに手法の問題も大きい。
議会での徹底議論や政策の具体化を経ず、「辞職→選挙」で民意を問うやり方は、危機管理や合意形成のプロセスを軽視したものに映る。
とりわけ予算編成期に首長不在となるリスクは、現場行政にとって深刻だ。
では、吉村知事の狙いは何か。
一つは、国政で与党の一角を占めながら成果を示せていない維新が、原点である大阪で求心力を回復するための賭けに出た可能性だ。
衆院選の熱量を利用し、都構想を「改革の象徴」として再浮上させたい思惑も透ける。
しかし、その後に起きることは必ずしも維新に有利とは限らない。
市長選では横山氏の支持基盤の弱さが露呈する可能性があり、仮に一部でも敗北すれば都構想は再び頓挫する。
勝っても短期任期の中で成果を出せなければ、「選挙先行・中身不在」という評価が定着しかねない。
今回のダブル選構想は、民意を問う手法そのものが、民意から乖離していないかが厳しく問われる局面と言える。
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