2026年1月13日付のスポニチアネックスが、
『報ステ 久米宏さんを冒頭から異例40分追悼 最後は大越キャスターが天国へメッセージ Nステ再現も』
と題した記事を報じていました。
筆者が久米宏さんの訃報を知ったのは2026年1月13日の正午前のネットニュースでした。
久米さんの代表的な番組は、「ザ ベストテン」と「ニュースステーション」ですが、筆者にとって、放送期間は、前者が、小学校~高校生、後者は、高校生~サラリーマンを辞めた年なので、私のエンタメや時事知識の形成過程において、少なからず影響があったと認識しています。
学生時代は、「ニュースステーション」からの「筑紫哲也NEWS23」とハシゴして報道番組を視聴していましたが、日々の報道番組に(わくわくしながら)関心を持って視聴していたのは、自分史上、この2つの番組以降、超える番組はないです。
以下に、このスポニチアネックスの記事を要約し、久米宏さんの「ニュースステーション」や「筑紫哲也NEWS23」にはあって、今の報道番組にはないもの、および、久米宏さんがテレビ業界に残した影響について、考察しました。
《記事の要約》
テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜午後10時)は、2026年1月13日の放送で、前身番組「ニュースステーション」の初代メインキャスターを務め、今月1日に肺がんのため81歳で亡くなったフリーアナウンサーの久米宏さんを追悼した。
番組は「ニュースステーション」時代のオープニングテーマと映像で始まり、CM前のジングルにも当時の楽曲を用いるなど、随所に“粋な演出”が施された。
冒頭でキャスターの大越健介氏は、「時に厳しく、そして痛快に、縦横無尽のスタジオワークでニュースの本質に迫った姿は、テレビ報道の革命児そのものだった」と久米さんの功績を称えた。
番組では、初代プロデューサーの早河洋・テレビ朝日会長や、1998年からサブキャスターを務めた渡辺真理さんらの追悼コメントを紹介。
過去映像を交えながら約40分にわたり、久米さんの歩みと人柄を丁寧に振り返った。
放送の締めくくりで大越氏は、「事実をしっかり伝え、ギリギリまで掘り下げ、分かりやすい言葉で語る姿勢は、私たちに受け継がれた大切な遺伝子だ」と語り、久米さんの精神を継承していく決意を示した。
その上で「久米さんから見れば“少し行儀が良すぎる”と思われるかもしれないが、私たちなりに挑戦を恐れず視聴者と向き合っていきたい」と述べ、天国の久米さんへ語りかけるように番組を締めた。
「ニュースステーション」は1985年にスタート。ニュースを明るく、分かりやすく伝え、権力にも媚びない久米さんの姿勢は、多くの視聴者を惹きつけた。
2004年の勇退後、番組は現在の「報道ステーション」へと引き継がれている。
(要約、ここまで)
《筆者の考察》
<久米宏氏がテレビ業界に残した影響>
久米宏さんが司会を務めた「ニュースステーション」、そして筑紫哲也さんの「筑紫哲也NEWS23」に共通していたのは、「ニュースをどう考えるか」を視聴者に委ねる強い思想性だった。
単なる事実の羅列ではなく、違和感や疑問をあえて提示し、視聴者に思考の起点を与える構成が貫かれていた。
久米さんは「中学生にも分かるニュース」を掲げ、難解な政治や経済を平たい言葉に翻訳した。
その一方で、権力者に対しては真正面から切り込み、金丸信氏や橋本龍太郎氏らとも一歩も引かずに渡り合った。
ニュースにエンタメ性を持ち込んだとの批判もあったが、それは「分かりやすさ」を徹底するための手段であり、視聴者を置き去りにしないための工夫だった。
筑紫哲也氏の「多事争論」も同様に、唯一の正解を示すのではなく、複数の視点を示すことで考える余地を残した。
両番組にあったのは、「行儀の良さ」よりも「覚悟」だったと言える。
対して現在の報道番組は、炎上リスクやスポンサー、SNSの反応を強く意識し、無難で予定調和的なコメントに収まりがちだ。
事実確認や制度面の正確さは向上したが、キャスター自身の言葉や思想は前面に出にくい。
その結果、視聴者は「考える主体」ではなく、「情報を受け取る消費者」になりつつある。
久米宏さんがテレビ業界に残した最大の影響は、「キャスターは原稿を読む存在ではなく、考え、語る存在である」という日本型キャスター像を確立した点にある。
欧米で分業されがちなアンカーとコメンテーターの役割を一体化し、番組の顔として責任を引き受けた。
その功罪はあるにせよ、多くの人がニュースを“自分事”として受け止める契機を作った功績は大きい。
久米さん自身が語った「自分は一介のタレントにすぎない。だからこそ、あいつが言うなら自分はこう思う、そう考えてほしい」という言葉は、情報過多の時代を先取りした警句だった。
今こそ必要なのは、完全な中立を装うことではなく、立場を明らかにした上で説明責任を果たす報道だ。
久米宏氏が残した宿題は、今なおテレビ報道に突きつけられている。
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