2025年12月8日付の毎日新聞が、

『「国旗損壊罪」創設に現実味 自民、維新、参政が刑法改正に前向き』

と題した記事を報じていました。

以下に、この記事を要約し、「国旗破損罪」が創設された場合の影響について、考察しました。

 

《記事の要約》

自民党、日本維新の会、参政党の3党が、日本の国旗を損壊した場合に刑事罰を科す「日本国国章損壊罪(国旗損壊罪)」の創設に前向きだ。

参政党はすでに刑法改正案を参院に提出しており、3党が足並みをそろえれば衆参で過半数を超え、改正成立の可能性が高まる。

 

参政党の改正案は、日本国に「侮辱を加える目的」で国旗や国章を損壊・汚損・除去した場合、2年以下の拘禁刑か20万円以下の罰金を科す内容だ。

参政党の神谷宗幣代表は、参院選期間中に日の丸へバツ印をつけた抗議行動を問題視し、法制化の準備を進めてきたと説明する。

 

現行刑法には外国の国旗を損壊した場合の「外国国章損壊罪」があるが、日本の国旗を対象とした規定はない。

この「矛盾」を是正する形で、自民と維新が10月の連立政権合意書に国旗損壊罪の創設を明記。高市早苗首相も国会で前向きな姿勢を示している。

 

高市氏は野党時代の2012年にも同様の法案を主導し、国旗を損ねる行為は「国民の尊重の念を害する」と主張していた。

参政党は維新に協力を求め、維新側も「方向性は一致している」と応じた。

 

一方、自民党内には慎重論もある。「外交配慮」が背景にあった外国国章損壊罪とは違い、日本の国旗損壊罪を新設する必要性が薄いとの声だ。

また、憲法学者からは表現の自由を侵害する可能性が指摘されており、国会で議論が深まる見通しだ。

(要約、ここまで)

 

《筆者の考察》

<「国旗損壊罪」が創設された場合の影響>

 

国旗損壊罪の創設は、国の象徴である国旗の尊厳を守るという明確な目的を掲げている。

諸外国でも同様の規定を持つ国は多く、象徴を毀損する行為への社会的許容度が低いのは日本に限られた現象ではない。

「国家への侮辱を防ぐ」「公共空間の秩序を守る」という点では、一定の効果を期待できるという意見がある。

また、外国国章損壊罪のみ存在する現状は制度上の不整合であり、それを是正する意味もある。特に保守層からは「国益の観点から必要な法整備」との賛同が強い。

 

しかし、同時に懸念も大きい。最大の論点は「表現の自由」との衝突である。

国旗を傷つける行為は不快であっても、政治的意思表示の手段として用いられることもある。

表現内容ではなく、行為そのものに刑事罰を科すことが、憲法が保障する自由を過度に制約するのではないかという疑問は根強い。

「国家が不快と判断する表現を罰する前例になりかねない」という懸念が指摘される。

 

さらに、処罰範囲が曖昧になりうる問題もある。

「侮辱の目的」という主観的要件は解釈の幅が広く、恣意的運用につながる恐れがある。

抗議活動や芸術表現が犯罪とされる可能性が出れば、市民の委縮効果は必至だ。

また、国旗をめぐる社会対立がむしろ激化し、政治的利用が進むことも懸念される。

 

良い点としては、公共物や象徴への破壊行為の抑止、国の象徴の保護、法体系の整合性の向上が挙げられる。

一方で悪い点としては、市民の表現活動の萎縮、政治的対立の深刻化、刑事罰による過度な統制の印象がある。

理念と自由のバランスをどう取るかが最大の焦点だ。国旗を尊重する文化は、本来、法による強制でなく自発性によって育まれるものであり、国政の側には、違反行為を罰するだけでなく、国旗を尊重する社会的素地を醸成する成熟した姿勢が求められる。

 

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