2025年11月6日付の「日テレNEWS」が、

『警察官によるライフル銃でのクマ駆除 11月13日から秋田・岩手県で開始へ』

と題した記事を報じていました。

以下に、この記事を引用し、警察官によるライフル銃でのクマ駆除に至った背景とライフル銃使用の効果と懸念点について、考察しました。

 

《記事の引用》

クマによる被害が相次ぐなか、警察庁は、2025年11月13日から秋田県と岩手県でクマが生活圏に出没しハンターが間に合わない時などに、機動隊の警察官がライフル銃を使って駆除する運用を始めます。

 

当面はライフル銃を持った2人の機動隊員に指揮官と市町村との調整役を加えた4人で1チームとし、1県あたり2チームを設置するということです。

 

この体制作りのため、11月6日から2県以外の警察の銃器対策部隊を現地に派遣し、出没地域でハンターに同行したりクマの特性を学んだりして準備を進めます。

 

クマが出没したことを把握したら、チームが拠点から出動するかどうか市町村と調整しながら個別に検討するということです。

(記事の引用ここまで)

 

《筆者の考察》

【警察によるライフル銃駆除、ついに始動】

近年、東北地方を中心にクマの人身被害が急増し、2025年には出没件数・被害件数ともに過去最悪の水準に達した。

こうした中、ハンターの高齢化と人手不足により、緊急対応が間に合わない地域が増えている。

この現実を踏まえ、警察庁は11月13日から秋田県と岩手県で、機動隊員によるライフル銃を用いたクマ駆除の運用を開始する。

従来、クマの駆除は主に猟友会に委ねられてきたが、即応性と安全確保の観点から、国家機関による出動体制の導入に踏み切ったものである。

 

【4人1チームの新体制とその狙い】

新体制では、ライフル銃を持つ射撃手2名に、指揮官と自治体調整役を加えた4人1チームが1県あたり2組設置される。

ハンター不足の地域で、通報から現場到着までの時間を短縮できることは、住民の安心感を高める効果が大きい。

さらに、警察は通信・救護・避難誘導などの危機対応能力を持ち、現場の混乱を抑制できる点でも有効だと評価される。

 

【ライフル銃使用の効果と課題】

ライフル銃は高い殺傷力を持ち、迅速に危険を排除できる一方で、命中精度が求められる。

外せば「手負いのクマ」による反撃リスクが高まり、射撃手自身の命を危険にさらす。

警察官といえども狩猟経験が乏しい者が多く、初動では複数射手によるバックアップ体制を整えるなど、万全の安全管理が不可欠である。

特に山間地や住宅地付近では、誤射や流れ弾による二次被害の危険もあり、実戦訓練の強化が求められる。

 

【銃使用をめぐる倫理的懸念】

発砲に伴う人道的・倫理的な問題も避けて通れない。

国家権力による「殺処分」という側面に対し、動物愛護の観点から懸念を示す声もある。

人命保護を最優先とすることは当然だが、銃の使用が常態化すれば、「安易な力の行使」と受け取られかねない。

あくまでライフル銃は「人命を守る最終手段」であるという原則を徹底することが重要だ。

 

【長期的な課題:個体数管理と共存政策】

短期的な駆除対策だけでなく、野生動物管理の中長期的強化が急務である。

かつて九州でクマが絶滅したように、無秩序な個体数削減は生態系の破壊につながる恐れがある。

科学的データに基づく「地域ごとの頭数管理」「生息域の監視」「農地・住宅地との緩衝帯整備」などを組み合わせた総合政策が欠かせない。

 

【結論:駆除は「時間を稼ぐ措置」、共存への道筋を】

ライフル銃による駆除は、緊急時における人命保護の最終手段として一定の効果を持つ。

しかし、それは根本的な解決策ではなく、あくまで「時間を稼ぐ措置」に過ぎない。

警察の行動が住民の安全確保に寄与する一方で、国と自治体は野生動物との共存を見据えた長期的な管理体制の構築を急ぐ必要がある。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ984号より)


 

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