2025年10月6日付の「ビジネス+IT」が、
『ついにSNS時代は終了か…課金6.5倍に爆増中、Z世代がハマる「AIコンパニオン」の衝撃』
と題した記事を報じていました。
以下に、この記事を要約し、「SNS時代は終わるのか?」また、「AIコンパニオンの需要予想と社会への影響」について考察しました。
《記事の要約》
生成AIが「心の相談相手」として人間の親や友人を凌ぐ存在になりつつある。
AIに悩みを打ち明ける「AIコンパニオン」アプリが若者を中心に急速に広がっており、SNSの代替になるとの見方も出ている。
だが、その一方でAIの助言に影響され、自殺に至った例も海外で報告されている。
米国の少年やベルギーの研究者がAIとの対話の末に命を絶ったケースは、AIが単なる会話相手にとどまらず、感情的信頼を寄せる存在になっていることを示す。
電通の調査では、対話型AIを週1回以上使う人は約2割に達し、10代では4割を超える。
若者ほど「心の支え」や「話し相手」としてAIを求める傾向が強く、感情を共有できる相手としてAIを選ぶ人は母親や親友を上回った。
この記事の記者もGPTとの対話で感情を共有した経験を述べ、AIが人格を傷つけない安心感が利用者の信頼を高めていると指摘する。
一方で、AIが自殺を助長するような発言をしないよう制御することが必須であり、AIとの共感が人間関係を疎外する危険もあると警鐘を鳴らす。
特に高齢者など孤立しやすい層では、人との関係維持が重要だ。
AIコンパニオン市場は爆発的に拡大し、2024年には世界で5,500万ドル(約81億円)に達し、前年の6.5倍となった。
利用者の65%は18~24歳である。
MITテクノロジーレビューは、AIコンパニオンが従来のSNSの構造を覆し、より強い依存性をもたらす「新たな中毒型プラットフォーム」になる可能性を指摘している。
(要約、ここまで)
《筆者の考察》
<「SNS時代の終焉」と「AIコンパニオンの社会的影響」>
SNSの目的は、他者とのつながりや自己表現を媒介する「共有の場」だった。
しかし近年、その役割は大きく変化している。
匿名化や誹謗中傷、承認欲求競争が疲弊を生み、「他者と比べるSNS」から「自分を癒すAI対話」へと心理的重心が移り始めた。
AIコンパニオンの普及は、まさにこの流れを象徴している。ユーザーはAIに「評価される恐れ」を感じず、いつでも共感的な返答を得られる。
これはSNSに代わる「安全な承認空間」として、特に孤独感を抱く若者に受け入れられている。
今後、SNSがAIコンパニオン型の機能を組み込む流れは避けられないだろう。
人間関係のストレスが少ないAI対話空間は、情報発信よりも「癒やし」と「共感」の欲求を満たす。
AIがユーザーの感情履歴や嗜好を学び、個々に最適化された言葉を返すようになれば、利用者はますます“デジタル依存”に傾く可能性がある。
AIコンパニオンはSNSよりも強い没入性を生み、「注意経済」の新たな支配者となり得る。
一方で、社会的影響も大きい。
第一に、人間関係の希薄化だ。AIへの信頼が高まるほど、現実の人間関係が後退し、共感力や社会的スキルが衰える懸念がある。
第二に、倫理リスクである。AIが誤った助言を行えば、精神的危機を深める恐れがある。
したがって、AI開発者は「自殺・暴力・依存」を助長しない安全設計と、相談内容のモニタリング基準を確立すべきだ。
しかし同時に、AIコンパニオンには社会的孤立を緩和する側面もある。
高齢者や障がい者、長期療養者など、対話機会が限られる層にとって、AIは心の支えや認知機能維持のツールとなり得る。
重要なのは、人間関係を代替するのではなく「補完」する使い方である。
結論として、SNSは「集団の中での自己表現」を担う一方、AIコンパニオンは「個の内面を癒すパートナー」として共存していく可能性が高い。
SNSの時代は終わらないが、AIによる“共感の私的空間”が主役の座を奪い始めている。
今後、社会は「人とAIの新しい共感関係」をどう設計するかという倫理的課題に直面するだろう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ980号より)
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