2025年7月10日付のFNNプライムオンラインが、
『「外免切替」観光客など短期滞在者を適用外に…知識確認は50問に増加、技能確認は新項目追加など厳格化 10月1日施行目指す』
と題した見出し記事を報じていました。
この記事によると、「外免切替の新制度」は、「2025年10月施行」とのことですが、現状の制度に顕在化した問題が発生していることによる「新制度案」ですから、現行制度を「一時停止」にするべきだと思います。
そうしなければ、「駆け込み切替え受験」が急増するように思います。
以下に、この記事を要約し、「外免切替」の新制度案により期待される効果と懸念点について考察しました。
《記事の要約》
外国の運転免許証を日本の免許に切り替える「外免切替」について、警察庁は2025年10月から制度を厳格化する方針を決定した。
背景には、外免切替を経た外国人による交通事故の増加があり、2024年には過去最多の7286件を記録している。
新制度では、観光客など短期滞在者は原則対象外となり、住民票の写しが必要となる。
また、知識試験はこれまでの10問から50問に増え、正答率も9割以上が求められるようになる。
技能確認試験も厳しくなり、踏切や横断歩道の通過などが新たに加わる。
この見直しは、小学生が負傷した2025年5月のひき逃げ事件などを受けた措置であり、警察庁は意見公募を経て施行を進めるとしている。
外交官やレーサーらは一部例外の対象とされる。
(記事の要約、ここまで)
《筆者の考察》
《「外免切替」新制度案の効果と懸念点》
警察庁が打ち出した「外免切替」制度の見直しは、外国人による交通事故の増加を受けたもので、適切な対処といえる。
特に、観光客や短期滞在者による切替の乱用を防ぐ措置として、住民票の提示を義務化することは、運転の継続性・責任を担保する上で効果が期待される。
また、知識試験の問題数を10問から50問へと大幅に増やし、正答率を9割に引き上げることで、日本の交通ルールや運転マナーの理解度向上が図られる。
技能試験においても、踏切や横断歩道の通過といった日本特有の交通環境への適応を確認できる項目の追加は妥当である。
これにより、最低限の日本語能力や交通安全知識、運転技術がないまま免許を取得するケースを防げる効果が見込まれ、国民の安心感の醸成にもつながるだろう。
また、「とまれ」や「一時停止」といった標識の読解力の有無を、より実務的に判定する点も重要である。
一方で、懸念も少なくない。
最大の問題は、制度施行が2025年10月と先延ばしになっている点だ。
それまでに「駆け込み申請」が殺到する恐れがあり、現行制度下での免許取得者が一気に増加するリスクがある。この点は複数の意見で指摘されており、制度の信頼性を損ねかねない。
駆け込み対策としては、申請数の制限や臨時の受付停止、もしくは施行時期の前倒しを含めた緊急措置が検討されるべきである。
また、替え玉受験や通訳者による不正行為といった過去の事例から、試験監視体制の強化や受験者本人確認の厳格化も不可欠だ。
さらに、制度が厳しくなったことで、外国人差別や排外主義との誤解を生む可能性もあるため、「安全確保と公平性の両立」を丁寧に説明する広報が重要となる。
免許制度は「運転の権利」ではなく、「公共の安全を守る責任」であるという原則を再確認すべきである。
日本人に比して外国人だけが試験内容で優遇されているとの指摘もある中で、試験制度全体の見直しと標準化も長期的課題だろう。
なお、住民票の要件だけでなく、居住実態や語学能力、保険加入の有無、違反歴などを総合的に判断する制度設計が求められる。
最後に、日本の免許が海外で運転に使用される実態にも言及すべきである。
現制度を通じて取得した日本の免許が、インドネシアのような非相互承認国でも実質的に使われている現状がある。これは国際信頼に関わる問題であり、外免制度の運用だけでなく、国際的枠組みへの再加盟や協議を視野に入れた対応が必要となる。
総じて、新制度は交通安全を守る上で前進であるが、施行までの空白期間の管理と、制度の信頼性担保の仕組みづくりが、成否を分けることになる。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ967号より)
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