ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム規格)では、「労働安全衛生機会(Occupational Health and Safety Opportunity)」について、「労働安全衛生パフォーマンスの向上につながり得る状況または、一連の状況」と定義しています。
今回は、「飲食業」の事例について、考察します。
《農業の労働安全衛生機会》
「労働安全衛生機会(Occupational Health and Safety Opportunity)」は、職場での健康と安全を向上させるための取り組みを意味します。
特に農業分野では、自然と密接に関わりながら作業を行うため、多様な健康リスクや安全上の問題が存在します。
以下に、農業における労働安全衛生機会についての具体的な例を述べます。
1. 適切な農業機械の使用とメンテナンス
農業労働において機械は欠かせないツールですが、不適切な使用や保守不良は重大な事故を引き起こす原因となります。
定期的な機械の点検とメンテナンスプログラムを実施し、労働者に対する適切な操作訓練を提供することで、機械に関連するリスクを大幅に低減できます。
この取り組みは、機械故障による生産性の低下を防ぎ、労働者の安全を確保する重要な機会です。
2. 化学物質(農薬)の安全な取り扱い
農業における農薬の使用は、収穫量を増やし、害虫被害を減少させますが、健康に対するリスクも伴います。
農薬の適切な取り扱い、保管、使用に関する厳格なプロトコルの導入と教育は、化学物質による健康被害を防ぐために不可欠です。
具体的には、適切な個人保護具(PPE)の使用、使用後の洗浄プロセスの徹底、安全な保管設備の整備が求められます。
3. 作業環境の気候対策
農業労働者は屋外での作業が多く、過酷な気候条件下での作業が求められることが多いです。
熱中症や寒冷による健康被害を防ぐために、適切な休憩所の設置、適切な服装の推奨、水分補給の促進などの気候対策を実施することが重要です。これにより、気候条件による健康リスクを軽減し、労働者の快適性と安全性を向上させることができます。
4. 教育と訓練の充実
農業技術の進展に伴い、新しい作物管理技術や持続可能な農業実践が導入されています。
これらの技術を効果的に取り入れ、事故を防ぐためには、労働者への継続的な教育と訓練が不可欠です。定期的な安全教育セッションや技術トレーニングを提供することで、労働者が最新の農業知識を習得し、より安全に作業を行うことができます。
5. 健康支援プログラム
農業労働は肉体的にも精神的にも要求される仕事です。労働者の健康を維持し、生産性を向上させるためには、健康支援プログラムの導入が効果的です。
定期的な健康診断、運動プログラム、栄養相談などを通じて、労働者の体調管理を支援します。
これらの労働安全衛生機会を積極的に活用することで、農業現場における労働者の健康と安全が大きく向上し、持続可能な農業生産が可能になります。
安全で健康的な労働環境の提供は、労働者の士気向上や離職率の低下にも寄与し、結果として全体の業務効率が向上します。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ927号より)
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