2025年6月12日付の毎日新聞が、

『コンビニおにぎり「200円時代」到来 もはやプチぜいたく品?』

と題した見出し記事を報じていました。

以下にこの記事を要約し、コンビニおにぎりの今後について、考察します。

 

《記事の要約》

コンビニおにぎりが「200円時代」に突入し、従来の手軽な軽食から“ちょっとした贅沢品”へと変化しつつある。

背景には、コメやノリなど原材料の価格高騰がある。たとえばセブンイレブンは2025年4月に「炭火焼熟成紅しゃけ」を213円に値上げ。他の大手コンビニも同様の動きを見せている。

 

しかし、消費者の購買意欲は必ずしも下がっておらず、「外食は控えてもおにぎりなら贅沢」と捉える層もあるという。

具材を見せる「チラ見せ戦略」などの工夫も人気を集めている。また、スマホを使いながら片手で食べられる利便性も需要を下支えしている。

 

今後は、品質と価格のバランス、多様なニーズへの対応、家庭で再現できない具材や健康志向などによる差別化が、各社の課題となる見通しだ。

(記事の要約、ここまで)

 

《筆者の考察》

コンビニおにぎりは、かつて100円前後で買える手軽な軽食として親しまれてきたが、現在では一部商品で200円超が常態化し、消費者にとっての“価格の壁”が意識されるようになってきた。

今後のコンビニおにぎり市場は、以下の4つの軸で展開が進むと予測される。

 

1)二極化する価格戦略

「高級路線」と「コスパ重視路線」の二極化が進む。

高価格帯では、希少な具材や手握り風の見せ方、専門店並みの味わいで“贅沢ニーズ”を掴む一方、従来の梅・昆布・おかかといった定番品では150円以下を維持する必要がある。

大手は「100円セール」などで価格帯の下支えを図る可能性がある。

 

2)手作り回帰と家庭内競合

コメ高騰や物価上昇を受け、「手作り派」が増える兆しもある。

コストを抑え、具材の自由度も高い手作りおにぎりは、コンビニ商品の強力な代替手段になりうる。

特に家庭での作り置き需要や、子どもへの安心安全志向が強まれば、自作文化の再興も予想される。

 

3)健康志向と機能性

「雑穀米」「たんぱく質強化」「低糖質」「グルテンフリー」など、健康を意識したおにぎりが増加するだろう。

これにより、年齢層の拡大や食事制限者にも対応でき、価値の付加による価格上昇を受け入れやすくなる。

 

4)コンビニの本質的価値の再定義

コンビニの価格には「利便性」の対価が含まれている。

スマホ時代に合った片手で食べられる“ながら食”としてのおにぎりの強みは維持され続けるだろう。

とはいえ、「多少遠くても安い店へ行く」「ポイ活で価格を抑える」といった行動が広がる中、利便性の価値をどう再訴求するかも重要となる。

 

<まとめ>

今後のコンビニおにぎりは、

a)価格帯の棲み分け

b)手作りとの競合回避

c)健康価値の付加

d)利便性の再訴求

という四本柱を軸に、多様化する消費者ニーズへの柔軟な対応が求められる時代へと突入していくと予測できる。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ963号より)
 

 

 

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