2025年1月5日付のSTB(札幌テレビ放送)が、
『除雪中のショベルカーから出火し仲間のショベルカーが「雪で消火」けが人なし 北海道・当麻町』
という見出しの記事を報じていました。
以下に、この記事を引用し、ショベルカーからの出火原因と再発防止策を考察しました。
《記事の引用》
2025年1月5日正午ごろ、上川郡当麻町4条西4丁目で除雪作業をしていたショベルカーのエンジンルーム付近から火が出ているのを、近くで作業していた別のショベルカーの運転手が発見しました。
警察によりますと、発見した運転手が、燃えているショベルカーの運転手に電話で連絡し、すぐに避難させたためけが人はいなかったということです。
発見した運転手が、ショベルカーを使って雪をかけるなどして消火にあたったほか、駆け付けた消防が放水したことで、通報から約20分で火は消し止められました。
(記事の引用、ここまで)
《筆者の考察》(ショベルカーの出火原因と再発防止策)
<想定される出火原因>
ショベルカーの出火事故は、エンジンや燃料システムに関連するトラブルが多く報告されています。
今回のケースにおいて、以下の原因が考えられます:
1)可燃物の蓄積
ショベルカーのエンジンルーム付近には、エンジン稼働中に熱がこもりやすく、可燃物(油汚れや雪に混じったゴミなど)が蓄積することがあります。
除雪作業中は、雪や氷が溶ける際にゴミが取り込まれる可能性があり、それらがエンジンの熱や火花で発火した可能性があります。
2)燃料漏れ
燃料パイプやタンクからの漏れが原因で、漏れた燃料がエンジンルーム内で高温にさらされ、発火した可能性があります。
3)電気系統の不具合
バッテリーや配線のショートによる火花が原因で、電気系統がトラブルを起こした可能性も考えられます。
特に、老朽化した車両ではこの種の事故が発生しやすいです。
4)エンジンの過熱
長時間の作業や冷却装置の不具合により、エンジンが過熱して火災につながった可能性があります。
<再発防止策>
このような事故を防ぐためには、一般論ですが、以下のような対策が有効です:
1)定期的な点検と整備
エンジンや燃料系統、電気系統の点検を定期的に行うことが重要です。
特に、燃料ホースの劣化や接続部の緩み、オイル漏れなどの異常を早期に発見し、修理を行う必要があります。
2)可燃物の除去
エンジンルーム内にゴミや油分が溜まらないように清掃を徹底します。
特に、除雪作業後には作業終了時にエンジン周りを確認し、付着物を取り除くようにしましょう。
3)燃料漏れの予防
燃料タンクやパイプの点検を強化し、漏れがないか確認します。
また、作業中に異臭や燃料の減りが早いと感じた場合は直ちに点検を実施することが必要です。
4)電気系統の保護
配線が老朽化していないか、ショートの危険性がないかを確認します。
特に冬季は湿気が多く、配線トラブルが発生しやすい環境のため、防水処理を施したり、劣化した配線を交換することが有効です。
5)オペレーターの安全意識向上
ショベルカーを操作するオペレーターに対し、異常を早期に発見し対応するための教育を実施します。
また、異常時に迅速に避難する手順や、消火活動の基本を指導することも重要です。
6)消火装置の設置
エンジンルーム付近に簡易消火器を装備することで、初期消火を迅速に行えるようにします。
また、作業現場には必ず消火器を常備することが望ましいです。
7)作業環境の管理
除雪作業中は特に可燃物がエンジン付近に入り込むリスクが高いため、作業前に周辺環境を確認し、エンジンを停止する際には周囲の安全を確認することを徹底します。
<まとめ>
ショベルカーの出火事故は、車両の老朽化や整備不足、作業環境の過酷さが原因で発生することが多いです。
今回の事故を踏まえ、定期点検や消火装置の導入、オペレーターの教育を徹底することで、同様の事故を未然に防ぐことが可能です。
また、作業後には必ずエンジン周りを確認し、可燃物や異常がないか点検することが安全な作業環境の維持に繋がります。
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