2024年12月20日付のABC青森朝日放送が、
『青森・大間町沖でマグロ漁船が転覆か』
という見出しの記事を報じていました。
以下にこの記事を要約し、漁船転覆事故について予想される事故原因と再発防止策を考察しました。

《記事の要約》
<青森・大間町沖で漁船転覆 乗組員1人死亡、船長の行方不明>
2024年12月19日夜、青森県大間町沖でマグロ漁船「第28光明丸」が消息を絶ちました。
青森海上保安部の発表によると、同船はマグロ漁を終えて帰港途中に行方不明となり、乗組員1人の死亡が確認され、船長1人の行方は依然不明のままです。

<事故の経緯>
12月19日夜、大間漁協から「第28光明丸が戻ってこない」と通報がありました。
その後、仲間の漁船が捜索を行い、午後9時過ぎに乗組員の須藤愛教さん(55)が海上で漂流しているところを発見、引き上げました。
しかし、須藤さんは搬送先の病院で死亡が確認されました。

一方、船長の藤枝亮一さん(70)の行方は依然として分かっておらず、12月20日朝から漁協関係者や消防団が陸上から目視での捜索を続けています。

転覆したとみられる「第28光明丸」は、19日夜に発見されましたが、荒天のために一時見失いました。
その後、20日午後1時ごろに最初の発見地点から南東約17kmの海上で再び確認されています。

<関係者の声>
大間漁協の大畑勝義さんは、「事故現場付近は昔から波が立ちやすい場所であり、漁師たちは通常そのエリアを避けて航行しますが、油断があったのかもしれない」と語りました。

また、大間町の野﨑尚文町長は、「私も親しくしている船だったので驚いています。
生存を願っています」と心情を述べています。

船長の藤枝さんは、2019年に東京・豊洲市場で行われた初競りで、史上最高額の3億3360万円で落札された本マグロを釣り上げた実績を持つベテラン漁師でした。

<事故当日の状況と捜索活動>
事故が起きた12月19日は、豊洲市場での初競りに向け、多くの漁船が出漁していました。
当時、現場周辺の天候は悪化しており、風が強く波も高い状況でした。
12月20日午後3時にはその日の捜索が終了し、翌21日も午前7時から捜索活動が再開される予定です。

<今後の課題>
今回の事故は、天候の急変や航路選択のミスが関係している可能性があります。
捜索が続く中、漁業関係者や地元住民は、行方不明者の無事を願っています。

《筆者の考察》(漁船転覆事故の原因と再発防止策)
<予想される事故原因>
1)悪天候による船舶の操作ミス 
漁船の転覆原因として、当日の強風や高波が考えられます。
天候の急変は、漁船の運航にとって大きなリスクであり、適切な気象情報の確認が不十分だった可能性があります。

2)航路選択の問題 
漁師の証言によると、事故現場は波が立ちやすい場所として知られていました。
通常は避けるべき場所を航行していた可能性があり、熟練の船長でも油断が事故を招いた可能性があります。

3)船体や設備の老朽化 
漁船は過酷な条件下で運航されるため、船体の劣化や設備の故障が事故を引き起こすことがあります。
特に古い漁船では、天候の急変に対応できないケースも考えられます。

4)過労や判断ミス 
豊洲市場の初競りに向けた繁忙期であり、漁師たちは体力的・精神的に過度な負担を抱えていた可能性があります。
疲労による判断ミスや不注意が影響した可能性も否定できません。

<再発防止策>
1)気象情報の共有と判断基準の設定 
気象庁や海上保安部と連携し、漁業者向けのリアルタイムの気象情報を提供する体制を強化する必要があります。
また、風速や波高などの基準を設け、安全を最優先とする出漁判断を促すべきです。

2)航路管理と危険区域の周知 
漁業関係者に対し、危険海域の航行を避けるよう徹底することが重要です。
事故現場のようなリスクの高いエリアについては、明確なマップを作成し、漁師たちに周知することで安全意識を高められます。

3)船舶の安全点検と設備の更新 
漁船の定期的な点検と整備を義務化し、古い船体や機器を使用し続けることを防止します。
また、転覆防止装置や緊急通報装置の導入を推進することも必要です。

4)乗組員への安全教育とトレーニング 
悪天候時の操船技術や緊急時の対応方法を定期的に訓練し、事故への備えを強化します。
特に繁忙期の漁業従事者には、安全教育を徹底させることで判断ミスを減らせます。

5)適切な労働環境の整備 
繁忙期における過労を防ぐため、適切な作業スケジュールの見直しや乗組員の増員を行い、余裕を持った運航体制を構築することが求められます。

<まとめ>
漁船転覆事故は、自然環境の厳しさや人的要因が複雑に絡み合って発生します。
今回の事故を教訓に、気象情報の活用や危険区域の周知、安全設備の充実を図ることで、再発防止につなげることができます。
また、漁業者自身が安全意識を高め、無理のない運航を心がけることが大切です。これらの対策を講じることで、漁業の現場における安全を向上させることが期待されます。

 

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