「最小限の疲労で最大の成果を上げられるように、最も良い作業動作を実現しようとする経済的な法則」を『動作経済の原則』と言います。
今回は、この「動作経済の原則」について、解説します。
《動作経済の原則について》
動作経済の原則とは、作業効率を高め、疲労を減らし、生産性を向上させるために、作業中の動作を分析し、改善するための基本的な指針です。
具体的には、以下の4つの原則があります。
1)動作の数を減らす:
不必要な動作を排除し、必要最小限の動作だけを行うようにします。
これにより、作業時間の短縮と効率の向上が期待できます。
2)動作を素早く行なう:
効率的な方法を選択し、無駄のないスムーズな動作を心がけます。
動作の速度を上げることで、タスクの完了時間を短縮できます。
3)動作の距離を短くする:
作業者が物体を移動させる距離を短くすることで、時間とエネルギーの消費を減らします。
4)動作を楽にする:
労力を最小限に抑えるために、人間の身体に負担の少ない動作や姿勢を選択し、適切な工具や機械を使用します。
《動作経済の“合計12個の視点”について》
動作経済を考える際、「4つの基本原則」を3つの視点3つの視点(動作方法の視点、作業場所の視点、治工具及び機械の視点)で捉えることが重要です。
A. 動作方法の視点
1)動作の数を減らす:
効率的な作業手順を設計し、余計な手間を省きます。
2)動作を素早く行なう:
最適な手順やテクニックを選択し、動作の速度を向上させます。
3)動作の距離を短くする:
手元に必要なものを配置し、移動や手の伸ばし方を最適化します。
4)動作を楽にする:
労力を減らすための最適な作業方法を選択し、作業者の疲労を減少させます。
B. 作業場所の視点
1)動作の数を減らす:
作業スペースの整理整頓を行い、必要な物だけが手の届く範囲にあるようにします。
2)動作を素早く行なう:
作業スペース内の物品の配置を最適化し、作業者が素早く動けるように環境を整えます。
3)動作の距離を短くする:
頻繁に使用する道具や材料を作業者の近くに配置します。
4)動作を楽にする:
作業台の高さを適切に調整し、必要な機器を使いやすい位置に設置するなど、作業場所を人間工学に基づいて設計します。
C. 治工具及び機械の視点
1)動作の数を減らす:
効率的な機械や工具を使用し、手作業を機械化することで動作の数を減らします。
2)動作を素早く行なう:
自動化や半自動化された機械を導入し、作業の速度を上げます。
3)動作の距離を短くする:
機械や工具の配置を工夫し、使用する際の移動距離を最小限に抑えます。
4)動作を楽にする:
人間工学に基づいた設計の機械や工具を使用し、物理的な負担を軽減します。
これらの12個の視点を通じて動作経済を考えることで、作業プロセス全体の効率化、生産性の向上、作業者の疲労軽減につながります。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ898号より)
【好評発売中!】
『できるビジネスマンのマネジメント本』(玄武書房)
https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/
【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】↓
(パソコンでアクセスしている方)
http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html
Twitter:https://twitter.com/ariga9001