『ISOの復権』の著者(私)は、ISOマネジメントシステムの真の価値を組織経営に再び取り戻すことを目的として執筆しました。

この本では、ISO基準が単なる形式的な規格であるとの誤解を払拭し、それを組織の根本的な改善と成長のための強力なツールとして位置づけ直すべきだと主張しました。

 

私は、多くの企業がISOマネジメントシステムを認証取得のためだけに利用し、その本質的な価値や可能性を十分に活用していないと考えます。

つまり、有効に活かすことで、ISOマネジメントシステムは、組織が持続可能な成長を遂げるための経営戦略として機能することができるほどのポテンシャルを持っています。

 

《主要な主張ポイント》

1)経営への統合:

ISOマネジメントシステムを組織の経営戦略と深く統合することを強調します。

これは、経営層がISOの価値を理解し、それを組織のビジョン、ミッション、そして戦略的目標と連携させることを意味します。ISOの基準を単なる規制遵守のツールではなく、ビジネスの成功を導く指針として活用することが求められます。

 

2)文化としてのISO:

組織全体でISOマネジメントシステムの理念を共有し、それを日常業務に反映させることの重要性を説きます。品質、環境、安全などの面での優れたマネジメントシステムは、組織文化の一部として機能するべきです。

従業員一人ひとりがISO基準の精神を理解し、それに基づいて行動することで、全体としてのパフォーマンスが向上します。

 

3)リスク管理の重視:

ISOマネジメントシステムを用いてリスクを効果的に管理することの重要性を指摘します。リスクベースの思考は、予期せぬ問題の未然防止だけでなく、機会の発見と利用にも寄与します。これにより、組織は変化に対応しやすく、より堅牢な運営が可能となります。

 

4)継続的な改善:

PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を中心に据え、組織全体での継続的な改善を推進することを主張します。このサイクルを通じて、プロセスの見直し、効率化、品質の向上を繰り返すことで、組織は持続的な成長を遂げることができます。

 

5)ステークホルダーとの関係強化:

ISOマネジメントシステムを活用して、顧客、サプライヤー、地域社会などのステークホルダーとの良好な関係を築くことが重要です。

透明性の高いコミュニケーションと信頼に基づいた関係は、企業のブランド価値を高め、持続可能なビジネスを支えます。

 

6)教育と訓練の充実:

従業員がISOマネジメントシステムの基本を理解し、それを日々の業務に活かすためには、適切な教育と訓練が不可欠です。

定期的なトレーニングと教育プログラムを通じて、従業員のスキルと知識を高めることを提案します。

 

このように、「ISOの復権」では、ISOマネジメントシステムが形式的なものから脱却し、組織の真の価値創造の源泉として活用されるべきであるという強いメッセージが込められています。

この変革が組織の持続可能な成功に不可欠であると強調しており、ISOマネジメントシステムの深い理解と積極的な活用が、企業にとっての新たな復権の道であると説いています。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ907号より)

 

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