2024年7月28日付の「FLASH」が、
『悪質YouTuberに悩む鴨川シーワールド 「危険自撮り棒」と「従業員を狙うカメラ」…広報が語る“撮影禁止”に至ったマナー違反の真相』
と言う見出しの記事を報じていました。
以下に、この記事を要約し、考察しました。
《記事の要約》
2024年7月25日、千葉県鴨川市に位置する鴨川シーワールドは、一部のYouTuberによる不適切な行動が原因で、2024年8月1日から営業日の最終パフォーマンス終了後のオーシャンスタジアムへの立ち入りと撮影を禁止することを発表しました。
この対策は、館内の規約違反が増加しているために導入されるもので、特に人気のスポットであるオーシャンスタジアムで問題が発生しています。
オーシャンスタジアムでは通常、1日に5回のシャチショーが開催されており、ショーの撮影自体は許可されていますが、ショー終了後の非公開時間において不適切な撮影が行われていたことが問題となっています。
広報担当者は次のように語ります。「動物たちへの配慮として、カメラ用の一脚や三脚などの撮影補助機材の持ち込みを禁止していますが、これらが無視されることがしばしばありました。
動物たちはこれらに興味を示し、近づいてしまうことがあります。
これが原因で事故につながる恐れもあり、安全のため撮影を制限することにしました。」
さらに、YouTuberによる問題行動が顕著で、公式に見えるような形で非公式の動画がアップロードされ、収益を得るケースが確認されています。
これにより観客からの問い合わせが増加し、混乱が生じていたとのことです。
最も問題視されているのは、「従業員を無断で撮影し公開する行為」であり、これが新たな立ち入り禁止措置の大きな理由となっています。
従業員のプライバシー保護と、ショーを楽しむ他のお客様への配慮から、この決断が下されました。
鴨川シーワールドは、規則を守りながら訪れる客には引き続き撮影を楽しんでもらいたいとしており、個人的な思い出作りのための撮影は歓迎しています。
この問題は、遊園地や動物園など他のレジャー施設でも顕在化しており、例えばディズニーランドでは以前からYouTuberによる不適切な撮影が問題視され、商業目的の撮影が明確に禁止されています。
撮影マナーの向上と、規則を遵守する文化の醸成が、今後のレジャー施設の運営において重要な課題となっています。
(要約、ここまで)
《筆者の考察》
「鴨川シーワールド」でのYouTuberによるマナー違反の問題は、デジタル時代のコンテンツ創造と公共空間の利用に関するエチケットの間で生じる緊張を示しています。
YouTuberやその他のソーシャルメディアユーザーは、注目を集め、収益を上げるためにユニークなコンテンツを求めます。
この過程で、しばしば公共の場の規則や他者のプライバシーが侵されることがあります。
〈背景〉
1)アクセスと可視性の増加:
インターネットとスマートフォンの普及は、個人が大規模な視聴者にアクセスする能力を飛躍的に向上させました。
これにより、より多くの人々が自分の活動を公にし、注目を集めようとします。
2)競争の激化:
デジタルプラットフォーム上での競争は非常に激しく、ユーザーは視聴者の注意を引くために常に新しいやり方を模索しています。
これが、しばしば規範を逸脱する行動を引き起こします。
3)プライバシーと公共性のあいまいさ:
公共の場所での撮影は、プライバシーの侵害や他者への配慮の欠如と直結する場合があります。
〈同様の問題の発生可能性〉
デジタルメディアの影響力が拡大するにつれ、公共施設での撮影による問題は増加する可能性が高まります。
特に、商業的な利益を追求するコンテンツクリエーターにとって、目新しく、話題性のあるコンテンツは魅力的なため、これらの問題は続くでしょう。
〈対策の提案〉
1)明確な規則の設定と周知:
施設は撮影可能なエリアや時間、使用可能な機材などを明確に定め、訪問者に周知する必要があります。
これには、入口やウェブサイト、チケットの裏面などにルールを明記することが含まれます。
2)教育プログラムの実施:
YouTuberや一般訪問者を対象とした、公共の場での適切な行動に関する教育プログラムを定期的に実施します。
これにより、マナーの重要性を強調し、意識を高めることができます。
3)監視と取締りの強化:
セキュリティスタッフやカメラによる監視を強化し、違反行為があった場合に迅速に対応できる体制を整える必要があります。
また、違反者にはペナルティを科すことで、抑止力を強化します。
4)コミュニケーションチャネルの確立:
訪問者が疑問や不安を感じた場合に相談できる窓口を設け、スタッフとのコミュニケーションを円滑にします。
これにより、誤解を解消し、問題の未然防止に繋がります。
5)関係者との協力:
地域の警察や他の観光施設と協力し、地域全体でのマナー向上キャンペーンを展開することも有効です。
地域全体での取り組みにより、訪問者の意識が高まります。
このような総合的なアプローチにより、公共の場でのマナーを改善し、すべての訪問者が快適に過ごせる環境を維持することが期待されます。
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