2024年6月24日付の「ENCOUNT」が、

『ラーメン屋にきたのに“ラーメンを頼まない”迷惑客、店主のプロレスラーが怒り「380円のデザートを10人で」』

という見出しの記事を報じていました。

以下に、この記事を要約し、考察しました。

 

《記事の要約》

◆迷惑行為が増加する飲食店業界

飲食店業界は、客による迷惑行為の増加に直面しています。特に記憶に新しいのは、大手回転すしチェーンでの一件で、金髪の男がしょうゆボトルを舐めた後、元の場所に戻すという行為がSNSで拡散され、結果として運営会社が法的措置を取った事件です。
これにより和解に至りましたが、この問題は小規模店にも広がっています。

 

◆プロレスラーが経営するラーメン店の実情

プロレスラーでありラーメン店主の川田利明は、東京・世田谷区に「麺ジャラスK」を経営しています。
彼の経験から、ラーメン業界の厳しさが浮き彫りになります。川田は自らの経験を基に、2024年5月に『プロレスラー、ラーメン屋経営で地獄を見る』という書籍を出版し、大きな話題を呼んでいます。

 

彼の書籍では、迷惑客のエピソードが数多く語られています。特に記憶に残るのは、380円のデザートを10人で分けて食べる客たちの話です。

これらの客は、ラーメンを注文することなく、店を後にしました。川田の店はコロナ禍で座席数を20席から8席に減らしており、このような行為は店にとって大きな痛手となります。

 

◆迷惑行為の多様性

川田が直面する迷惑行為は多岐にわたります。

客が厨房に無断で入ることや、休業日に仕込みをしている最中に客が勝手に店に入ってくることなど、想定外の事態が頻発しています。

また、辛いラーメンを注文後に変更を求める客もいれば、インターネット上で不当なクレームを投稿する客もいます。

 

これらの行為に対して店側が公に反論することは難しく、多くの場合、店は投稿の行方を静観するしかありません。このような背景から、飲食業界全体として、迷惑行為への対応が重要な課題となっています。

 

◆大手と小規模店の違い

迷惑行為はメディアで取り上げられることが多い大手チェーン店と違い、小規模な店舗では問題が発生してもなかなか注目されません。

川田はこの点を指摘し、大手ならば多くの支持を得られる可能性があるが、小規模店ではそのような支援を期待できないと語ります。

 

◆経営の困難

川田は経営の困難を語る中で、かつて愛車のベンツを売り、貯金を運転資金に回すなど、極限の状況に追い込まれたことを明かしています。

彼は「今考えられないぐらいラーメン屋が全部つぶれてる。とにかくやらないことを勧める。本当に」と経営の厳しさを語り、飲食業界における迷惑行為の影響を強調しています。

 

このように、飲食業界は迷惑行為による影響が深刻であり、これに対する対策が急務となっています。迷惑行為を抑止するための具体的な方法として、メディアの役割や業界全体での取り組みが重要であると川田は提言しています。

(記事の要約、ここまで)

 

《筆者の考察》
〈著名人が経営する飲食店の課題と対策〉

著名人が飲食店を経営する場合、その人気を背景に多くの顧客を引き寄せることができる一方で、特有の課題も伴います。プロレスラーの川田利明氏が経営する「麺ジャラスK」はその典型例であり、彼の経験から見える問題点とそれに対する対策を掘り下げます。

 

◆課題の概要

1)迷惑行為の増加:

迷惑行為は大手チェーン店だけでなく、小規模店舗にも及んでいます。例えば、しょうゆボトルを舐めるといった行為がSNSで拡散され、店舗のイメージダウンを招くケースがあります。


2)非効率的な消費行動:

川田氏の店では、380円のデザートを10人で分けるといった非効率的な消費が見られ、これは収益に直接的な影響を与えています。


3)顧客の厨房進入:

顧客が勝手に厨房に入るなど、飲食店としての基本的なルールが守られていない事例が報告されています。


4)SNSによる不満の拡散:

不満を持った顧客がSNSで声を大にして不平を述べることで、店舗の評価が不当に下がるリスクがあります。


◆課題に対する対策の提案

1)明確なルールの設定と周知:

店舗の入り口やメニューに「1人1品以上の注文をお願いします」といった明確なルールを掲示し、顧客に周知することが重要です。これにより、非効率的な消費行動をある程度抑制できます。


2)セキュリティの強化:

顧客が勝手に厨房に入るなどの行為を防ぐために、物理的な障壁(例:カウンターの高さを調整)やセキュリティカメラの設置を検討することが効果的です。


3)顧客とのコミュニケーション強化:

店主が直接顧客とコミュニケーションを取ることで、顧客の不満を事前に察知し、解消する機会を設けることができます。また、顧客教育も同時に行うことが大切です。


4)SNSの積極的な活用:

SNSを積極的に活用し、店舗のポジティブな側面をアピールすることで、ネガティブな情報に対抗します。また、不当なクレームには積極的に対応し、事実を明らかにすることも時には必要です。


5)法的措置の検討:

迷惑行為が法的な問題に触れる場合は、適切な法的措置を取ることで抑止力を高めることができます。

著名人が飲食店を経営する際には、その人気を生かしながらも、上記のような課題に対処するための戦略が必要です。これにより、持続可能な経営が可能となり、長期的な成功を目指すことができるでしょう。


それにしても、「飲食店経営は大変」だと、様子が目に浮かぶ記事です。

私自身、数は少ないですが、友達や知人が経営する飲食店があります。

仕事や趣味を通じて知り合ったお店ですが、お店に訪問する以上、「友達や知人」ということ以前に、「まともな客」としての振る舞いや行動をしなければ、と当然ですが、あらためて、認識した次第です。

 

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