旧聞に属する話しですが、2024年1月17日に、日本航空は、4月からCA出身の初の女性社長が就任することを発表しました。

日本航空は、2010年1月に、2兆3000億円という事業会社としては戦後最大の負債を抱えて、会社更生法の適用を申請し、事実上倒産しました。

その日本航空を再生させるため、政府から強い要請を受け、会長に就任したのが、京セラや第二電電(現KDDI)創業者の稲盛和夫氏です。

稲盛和夫氏といえば、「アメーバ経営」の提唱者としても知られています。

 

以下に、

・稲盛和夫氏が提唱する「アメーバ経営」とはどのような経営か

・アメーバ経営のメリット、デメリット」にはどのようなものがあるか

について、解説します。

 

《アメーバ経営とは何か》

京セラ創業者の稲盛和夫氏によって提唱された「アメーバ経営」は、企業を小さな単位(アメーバ)に分割し、それぞれの単位が自立的に利益を生み出すことを目指す経営手法です。

このアプローチでは、各アメーバ単位は独自の収益責任を持ち、経営の透明性を高めることが可能になります。

アメーバは、売上や利益などのキーパフォーマンス指標(KPI)を明確にし、それぞれの単位が独立して経営判断を下し、効率的に運営を行います。

このシステムは、社員の意識を高め、責任感を促すとともに、組織全体の利益向上に貢献します。

 

《アメーバ経営のメリット》

a.責任感と自立性の向上:

各アメーバが独自の収益責任を持つことで、社員はより一層の責任感と自立性を持って業務に取り組む。

 

b.意思決定の迅速化:

小規模な単位での運営により、意思決定プロセスが迅速化し、機敏な対応が可能になる。

 

c.経営の透明性向上:

個々のアメーバが直面する経営課題や業績が明確になり、経営の透明性が向上する。

 

d.モチベーションの向上:

成果が直接反映されるため、社員のモチベーション向上につながる。

 

《アメーバ経営のデメリット》

a.協調性の欠如:

各アメーバが独立して行動するため、全体の協調性が欠如し、組織全体の目標に対する一貫性が失われる可能性がある。

 

b.内部競争の激化:

各アメーバ間での競争が激化し、組織内の摩擦や対立を生むリスクがある。

 

c.資源の非効率な配分:

独立性が高いため、資源配分が最適化されず、非効率な運用が生じる可能性がある。

 

d.過度な短期主義:

各アメーバが短期的な業績に注目し、長期的な視点での戦略立案がおろそかになるリスクがある。

 

以上をまとめると、アメーバ経営は、社員の責任感を高め、組織の動きを活性化する一方で、組織間の協調性の欠如や短期的な視点に偏るリスクもあります。

組織に適用する際には、これらのメリットとデメリットを十分に検討し、バランスを取ることが重要です。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ890号より)

 

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